夏に聴きたいUK懐メロ80’s | BRITISH MADE

BM RECORDS TOKYOへようこそ 夏に聴きたいUK懐メロ80’s

2017.07.13

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行楽に、ドライブのお供に。懐かしのUKヒット曲はいかが?

いよいよ夏。というか、東京はもう夏です。(さらに)というか、年々暑くなっている気が。日本ってもうこのままラテンみたいな気候がデフォルトになるんでしょうか。暑い、暑いよぅ……。

と、ウダウダしていても何も始まらない。ということで今回は、懐かしのUKミュージックにスポットを当てます。あくまで独断と偏見で、個人的に「夏のドライブとかで聴いたらいいかも?」と思った曲をざざっと列挙してみようかと思います。
まあ歌詞というよりはサウンドとかノリ重視な選び方ですので、シリアスな突っ込みはナシにして「あったねえ!」とか「知らなーい」とライトにお楽しみいただけたら嬉しいです。

まずはデュラン・デュラン。彼らはいまも現役で新作だツアーだと精力的です。出世作といえば「グラビアの美少女」や「ハングリー・ライク・ア・ウルフ」辺りですが、代表曲で夏っぽいと言えばこの辺りでしょうか。82年の「リオ」です。
Duran Duran – Rio
もうビデオが夏な感じです。しっかしみんな若いなあ……。80年代のいわゆるニューロマンティックブームの火付け役でした。ちなみにバンド名はジェーン・フォンダが主演した68年の映画『バーバレラ』に登場する悪役「デュラン・デュラン博士」からとったもの。こちらもご興味のある方はぜひ。

続いてはジョージ・マイケルです。残念ながら昨年のクリスマスに帰らぬ人となってしまいましたが、ポップデュオ“ワム!”で一世を風靡した彼でしたが、ソロに転向してからも意欲的な作品をリリースし続けて、ヒット曲も生み出しました。
私は「フリーダム!’90」が異常に好きなんですが、ここはより懐メロ感を尊重して、87年の「フェイス」を。
George Michael – Faith
で、この「フェイス」のMVを観た上で、ぜひ「フリーダム!’90」のMVも観て下さい。グッとくる何かを感じていただけると思います。

さあ勝手にノッてきました(笑)。お次も超定番ですが、行きましょう。クイーン&デヴィッド・ボウイ81年のナンバー「アンダー・プレッシャー」です。
Queen – Under Pressure (Official Video)
特徴的なベースラインと醒めた仕草で熱く語っている(近藤真彦かよ)かのような歌詞が耳に残ります。この曲を90年にはヴァニラ・アイスが「アイス・アイス・ベイビー」でサンプリングして全米1位を獲得しています。

続いてはカルチャークラブ。もちろん83年の「カーマは気まぐれ」です。とにかくこの曲も流行りました。
Culture Club – Karma Chameleon
MVは1870年のミシシッピを舞台に、黒人白人の男女が共に歌い踊る様子を描いています。ボーイ・ジョージのドラッグトラブルなどから度々活動休止を強いられましたが14年から再始動しています。

ここでちょっと変り種を。ザ・ハニードリッパーズはいかがでしょうか?
この名前、「誰だ?」と思う方も多いでしょうが、曲を聴けば覚えがあるかも。
実はロバート・プラントがレッド・ツェッペリン解散後の84年に手掛けた、50-60年代ナンバーのカバープロジェクトでして、アルバムには同じくゼップのジミー・ペイジにジェフ・ベック、そしてシックのナイル・ロジャースという豪華ギタリスト勢が参加していました。
特にこのフィル・フィリップス&ザ・トワイライターズのカバー曲である「シー・オブ・ラブ」が夏っぽいんですよね。
Robert Plant’s The Honeydrippers | ‘Sea of Love’
アルバムは他にも佳作揃いなので、興味が沸いたら、ぜひご一聴を。

そしてティアーズ・フォー・フィアーズ85年のナンバー「ルール・ザ・ワールド」です。彼らといえば「シャウト」が有名ですが、こちらも大ヒットしました。
Tears For Fears – Everybody Wants To Rule The World
あらためて紐解くと、なかなか哲学的な歌詞だったんですねえ。

では最後はベタベタのイケイケで締めましょう。バナナラマ86年の「ヴィーナス」です(笑)。
Bananarama – Venus
プロデュースは一世を風靡したチーム、ストック・エイトキン・ウォーターマン(SEW)です。この曲、そもそもはオランダのロックバンド、ショッキング・ブルーが69年に発表したナンバーのカバーでして、その当時もビルボード1位を獲得したヒット曲でした(日本でも翌70年にヒット)。
私は原曲のほうが大好きなんですが、バンドの方もこういうカバーで売れ方をするとは思っていなかったでしょうねえ。
ちなみに日本では長山洋子がこのカバーを日本語詞でカバーしてヒットさせました。バブル。マハラジャ。お立ち台。そして洋楽の日本語詞カバー。いずれもとある世代の分かる人には分かる懐い(ナツい)ワードですね。

……と、まあ、まさしく独断と偏見で7曲ほどご紹介してみました。
ん?「80’sポップスならa-haはどうした?」と?
いやいや、彼らはノルウェーのバンドなんですよ?
もちろんまだまだ他にも思い当たるナンバーはありますが、今日はこの辺で。もしかしたら次回、この続きをやらせてもらうかもしれません(8月だからまだ夏だしね)。
では皆さまも良き夏をお迎え下さい。ではまた!

Text by Uchida Masaki

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内田 正樹

内田 正樹

エディター、ライター、ディレクター。雑誌SWITCH編集長を経てフリーランスに。音楽をはじめファッション、映画、演劇ほか様々な分野におけるインタビュー、オフィシャルライティングや、パンフレットや宣伝制作の編集/テキスト/コピーライティングなどに携わる。不定期でテレビ/ラジオ出演や、イベント/web番組のMCも務めている。近年の主な執筆媒体は音楽ナタリー、Yahoo!ニュース特集、共同通信社(文化欄)、SWITCH、サンデー毎日、encoreほか。編著書に『東京事変 チャンネルガイド』、『椎名林檎 音楽家のカルテ』がある。

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