2014.11.10

Short story of tea フレーバードティーて何だろう?その目的と着香方法

フレーバードティーというのは、どのような目的で生まれどのような方法で着香されているのでしょうか?

第1回の「Short story of tea アールグレイって」でアールグレイは着香をしてあるフレーバードティーであるというお話をしました。このフレーバードティー、紅茶屋さんに行くとすごく沢山の種類があるのを目にします。この記事を書いている時点で最も近いイベント、ハロウィンにちなんだパンプキンや栗などの香りのお茶や、一見しただけではどんな香りかわからないようなカシュカシュなんていうお茶まであり面白いですね。

ではこのフレーバードティーというのは、どのような目的で生まれどのような方法で着香されているのでしょうか?今回はこのフレーバードティーのお話しです。

お茶に着香してフレーバードティー作る目的とは、そもそもお茶には本来の香気成分が含まれ豊な香りがあり、しかしながら産地やブレンドの違いだけだとその香味に限界があります。そこで嗜好性を強化する目的で紅茶に着香されているのです、これによりお茶本来の香りと新たに与えられる香りの相乗効果によってお茶の風味はさらに広がっていくこととなりそのバリエーションも多彩になります。
一方では紅茶にも独特の香りが存在するにもかかわらず、これを失わせる香料の存在を否定する考え方もあります。しかし、紅茶にはさまざまな楽しみ方があって良いと思います。

ティーポットジャスミン茶

この茶に他の物の香りを移す着香の方法には次の3つの方法があります。

1:果物や花などから香りを抽出した精油(エッセンシャルオイルのようなもの。もちろん食用なので一般ではないです)やフレーバー(香料)を紅茶に吹き付けて作る方法。 フレーバーの原料となる主なものは天然香料と合成香料です。花、果実、果皮などの天然フレーバー原料から圧搾、溶剤抽出、蒸留などによって天然香料が作られます。紅茶に着香されることの多いフルーツの香り、花の香りなどは天然の植物から作られます。合成香料というのは、人間が安全に摂取している食品中に存在するものと同一のもの、また、人間が摂取して安全と認められているが食品には発見されていない化合物を言います。
天然香料と合成香料とが調合されてフレーバーベースが出来上がります。最近では天然香料のみを使用して着香した紅茶もあるようですが、その場合は価格が高めになります。合成香料が用いられる理由は第一に価格が安いということと、収穫時期や収穫場所によって変動する天然香料の香りの変調を補うためです。そして単一の成分であるために調合しやすいことが挙げられます。そのフレーバーベースはそのままではとても濃度が濃いために、出来上がったフレーバーベースは含水エタノールなどの副原料を混ぜて水溶性香料が作られ、この香料を紅茶に吹き付けて完成します。 代表的な物に「アールグレイ」や「アップルティー」があります。

2:周りの香りを吸いやすいという茶葉の特性を生かした方法で、香りが強いものを茶葉のそばに置いてその香りを茶葉に吸わせるというものです。 代表的なものに「ジャスミンティー」があります。

3:これも周りの香りを吸いやすいという茶葉の特性を生かした方法なのですが、違うのは林檎や苺などの乾燥させたチップを直接茶葉に混ぜるもので香りだけではなく味でも楽しむことができます。 代表的な物に「ローズティー」があります。


*これらの方法で着香されたお茶は「フレーバードティー」または「フレーバーティー」と総称されますが、2の方法で作られたものは「センテッドティー」、3の方法で作られたものは「ブレンテッドティー」とも呼ばれたりします。

バラの花お茶をはじめジャムでも使用されるローズ
フレーバードティー鮮やかな色味のフレーバードティー

さらにお茶に着香されるタイミングは製造の細かい点で各社それぞれのオリジナリティがあるようですが、一般的には製造工程の最後にフレーバーが着けられます。

フレーバード・ティーは、その味加減が非常に微妙な紅茶です。なぜなら、香りは国、人によって様々な嗜好があるからです。 味わう時は、いくつか試して、自分の好みに合う「味加減」の茶を選ぶようにすると、長続きします。

実はフレーバードティーは自分で作れるみたいです、さすがに1の方法のように精油や香料作って吹き付けるのは大変ですが、茶葉が周りの香りを吸うという性質を利用した2、3の方法ならわりと手軽に出来るようです。 実際に、ご近所の方にもらった柚子でフレーバードティー作った方の記事を見たのでその概略を以下に記します。

1:購入したものを皮ごと使用するためワックスが心配ということで近所の人にもらった柚子を使用。
2:皮ごと水洗いをして水気を拭き取る。
3:大きめのスライサーで丸ごとスライス(スライサーがなければ包丁で切っても大丈夫だと思います)。
4:ザルにペーパータオルを敷きスライスした柚子をならべ、屋外の風通しの良いところで1日、屋内の湿気のないところで2日間干す。
5:干した柚子をキッチンハサミで細かくして紅茶の茶葉に混ぜ完成。
6:緑茶に入れても美味しいと書いてありました。

いかがでしょうか? バリエーションが多彩にあり自分で作ることも出来るフレーバードティー、その多種多様魅力にふれて時には自分の好きな香りでオリジナルの紅茶を作ってみるのも面白そうですね。 。




2014.11.12
Text by T.Nogami

plofile
野上富巨

野上富巨

紅茶のカフェ「nt(ニト)」店主。幼い頃から紅茶が好きで、様々な飲食業を経て2013年3月紅茶のカフェ「nt(ニト)」を東京西荻窪で開業。日本紅茶協会認定ティーアドバイザー。

Cafe nt(ニト)
東京、田園都市線駒沢大学駅より徒歩3分。
紅茶がメインのカフェです。日常に紅茶を…カジュアルにポップに楽しんでほしい、そんな思いから2013年3月に西荻窪でオープンしました。
沢山の笑顔が自然と集まるそんなほっこりとした場所を目指しています。
十数種類の紅茶、そして数種類のスコーンやご飯などのメニューでお迎え、お近くにお越しの際には是非足を運んでみて下さい。
イベントスペースとしてのご利用も大歓迎、お気軽にご連絡下さい。
https://www.facebook.com/NtNito

野上富巨さんの
記事一覧はこちら

RECOMMEND