スリランカ・ストリートフード、オルタナカレー屋『HOPPERS SOHO』 | BRITISH MADE

Food For Thought スリランカ・ストリートフード、オルタナカレー屋『HOPPERS SOHO』

2018.02.13

以前、紹介したイラニカフェ『Dishoom』は覚えていますか?世論調査で、現在カレーがフィッシュ&チップスをおさえてソールフードNo.1に選ばれてからカレー熱は盛り上がるのみ。イギリスのカレーは、日本人の舌にもあい、世界中の観光客で溢れるロンドンでは色々な種類があり、滞在中に是非一度はトライしたいフードの一つ。ロンドンの中心地SOHOエリアは、フード激戦地とも言って良いほど、多国籍ダイニングが楽しめ、新しいレストランがオープンするエリア。そんなエリアに新しくオープンしたのは王道カレーから逸脱したオルタナカレー屋、スリランカカレーにルーツを持つ『HOPPERS SOHO』である。
近年No-Reservation Restaurant(予約不可、ウォークインスタイル)のレストランが増えている。狭い店舗構成で、外には首を長くして待ちわびた顧客が並んでいる。そんな様子が伺えるレストランは、今ロンドンで人気店だと言っても過言ではない。ちょっと待ち時間が辛い人は、同ストリートにあるモッズの溜まり場として有名なイタリアンカフェバー『BAR ITALIA』でアマレットエスプレッソでも飲みながら待てるだけでも嬉しい。自分の順番が来たら、SMSでレストランから戻ってくるようにというテキストがくる。小生、あいにくスリランカに行ったことが無く、どんな料理が出てくるか期待だけ募る一方。スリランカは、美しい海に囲まれてシーフードに恵まれた国で、カレーにみられるようなスパイスたっぷりの魚料理と、ココナッツを使った料理が多いのが特徴ぐらい何も知識がないなか、初めてのスリランカ料理をトライ。
20180213_slilanka_out Soho Sqaureを南下して行くとあるFrith Streetにある旧うどん屋『Koya Bar』が現在の『Hoppers Soho』
20180213_slilanka_inside1 20180213_slilanka_inside2 20180213_slilanka_inside3 ターメリックを色基調にしたような内装とまたインド/パキスタン/バングラディッシュカレー屋と違う可愛い内装
20180213_slilanka_inside0
20180213_slilanka_menu 見たことも聞いたことも無いディッシュが並ぶメニュー
メニューは、小皿ディッシュとシグネチャーディッシュのホッパーとタミル語でKARISとスペルされるカレー。アッパーは、発酵されたお米とココナッツミルクで作られた大きなボール型のパンケーキ。ウェイターの方に聞くと、スリランカはインドと同様にカレーが有名だが、油は控えめで野菜を多く使った料理が多く、よりヘルシーなオプションだという事なので、勧められた昼食のメニューEXPRESS LUNCH(エクスプレスランチ)をオーダー。全般的にスリランカのストリートフードで構成されているランチディッシュだという事だ。
20180213_slilanka_food1 ベジタブルカツレット。コロッケによく似た揚げ物で、ポテトの中に、コーンが入っている野菜コロッケと甘酸っぱいソース。ヘルシーな一品。
20180213_slilanka_food2 マトン肉ロール。僕はオーダーしなかったが、ジューシーでかなりリッチなフレーバーらしく店主お勧めの一品。
20180213_slilanka_food3 刻み平パンの肉野菜炒め「ラムコトゥ」。無発酵のパン、ロティ(小型版ナンみたいな物)を野菜や肉とともに鉄板で細かく切り刻みながら炒める料理。ロティに、具材の旨味が染み込んだ、野菜のカレー炒め。これは本当に美味しい一品。
20180213_slilanka_food4 チキンカレーにエッグアッパー。小生は追加で豚カレーもオーダー。
メインのチキンカレーは、鶏肉と、ニンニクやショウガ、玉葱、カレーリーブ、スパイスやココナツミルクを煮込んで作られており、インドカレーのチキンコルマと比べると、よりマイルドな辛さでじわじわと辛さが後からくる感じ。豚カレーは、黒胡椒満載で癖のある味付けだが、食べ出すと病みつきになるはっきりと好みの別れるカレー。インドカレーによくあるドライミートカレーに近い。それと、このエッグアッパーの存在感。クランペットとクレープを合体させて割ったような食感と味。カレーとの相性も良く、印象深い一品。

2名でチップと2〜3杯のドリンクを入れて約£60とお手頃感も嬉しい。この値段であれば、また是非リピート必須のレストラン。まだ他にも気になる料理がいっぱいあるし、食した全ての料理が本当に美味しかった。ネックな点を挙げるとすれば、並ぶ所と若干狭い店内。それ以外は、申し分のないレストランです。勘定を済ませて、外にでると当たり前の様に外で待つお客様達が。
20180213_slilanka_row
外に出てハッと気付いた時には事既に遅し。スリランカと言えば紅茶。その肝心の紅茶を飲むのを忘れてしまった。まー、また次回訪れる口実が出来ました。是非、皆さんも足を運んで見てください。

HOPPERS SOHO
住所:49 Frith St, Soho, London W1D 4SG, UK
TEL:+44 (0)20 3319 8110
最寄り駅:地下鉄Tottenham Court Road駅から徒歩10分程
https://www.hopperslondon.com/
Text&Photo by Tatsuo Hino

関連リンク
コロンビアロードフラワーマーケットのオーネストフードとビオワイン「Brawn Restaurant」
クリエイティブなファインダイニング「Lyle Restaurant」!?


plofile
日野 達雄

日野達雄

英国在住歴19年のメディア/ファッションコンサルタント。
英スタイル雑誌の出身で英/日の雑誌にも寄稿をするライターでありながら、音楽、ファッション、フード、写真と様々なジャンルでのコンサルティング業務に携わる。

日野達雄さんの
記事一覧はこちら

同じカテゴリの最新記事