2016.01.17

英国ビジネスマンにならう、“休日用スーツ”で過ごすオフ

201601_BU01Photo by Graham Campbell

自然の中でも美意識を大切にする英国人

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毎日忙しいビジネスパーソンなら、休日くらいはゆっくりと過ごしたい。英国紳士も日本と同様に、休みの日にリラックスしたいのはもちろんのことだ。そこで、こよなく愛する自然の恵みを満喫するため、土日になればキャンプやフィッシングに出かける英国紳士も多い。

都会ではロンドンの北にある国立公園のリージェンツパークが憩いの場になっている。総面積は「500エーカー」ということだが、エーカー単位だとピンと来ない。調べてみると、なんと東京ドームが40個も入る広さなのだというからビックリ。とてつもなく広い公園なのだ。その中には庭園、劇場、池、スポーツ施設があり、ロンドン市民の憩いの場になっている。


英国犬もマナーを守る静かな公園

201601_BU03Photo by K J Payne

広告看板のない美しい公園では、犬好きの英国人らしくリードに繋がれた愛犬と共に散歩している人を多く見かける。しかし、どの犬もまったく吠えない。すれ違う小型犬、大型犬関係なく、全然吠えないのだ。日本ではあまり見ない光景ではないか。

愛犬と散歩中の人に聞いてみると、静かな公園を守るため、吠えない訓練を子犬の頃からするのだという。ときには未熟な犬が吠えるのを我慢できずに倒れてしまうこともあるというから、英国犬はきっと根性があるのだろう。吠えないようにするためか、口輪をはめている子犬もいる。こういったところに、ジェントルマンの国らしいマナーが行き届いているのを実感するのだ。


柄でリラックスできる英国紳士

201601_BU04Photo by Daxis

さらに歩いていくと、大きな池の前に置かれたたくさんのデッキチェアには家族連れやカップルなどに混じって、英国紳士が座っていることに気づく。新聞や雑誌を読みながらくつろいでいるように見えるが、彼らはスーツもしくはジャケット&パンツスタイルがほとんど。しかもタイを締めている人も多い。一見、仕事帰りのリラックスタイムのようにも思えてしまうが、まだ早い時間なので朝からいるようだ。

日本では、くつろぎのリラックススタイルとはスーツから解放されることを意味し、見た目よりも着心地を優先することも多いが、英国では見た目の重要度がとてつもなく高いのだ。彼らに休日もスーツを着ていて本当にくつろげるのかどうかを恐る恐る尋ねてみると、なんと「柄が違うんです」のひと言。これには驚いた。英国紳士は、柄が違うだけでスーツでもくつろげるのだ。

スーツ姿の紳士いわく、普段はピンストライプのスーツを着て仕事をしているが、今日は休日なのでヒッコリーストライプ(紺地に白のライン)のスーツにニットタイを合わせてきたという。柄の違いでリラックスできるなんて!やはりそこは英国のジェントリー気質なのかもしれない。

勢いでほかの紳士にも聞いてみると、仕事のときはビジネス柄でもあるウインドウペインやギンガムチェックだが、休日のスーツはボールドストライプで、「ストライプ柄に遊びの要素が入っている」ので、くつろげるのだという。ボールドストライプとは単に同じ太さのストライプが等間隔に配列されている、非常にシンプルな柄である。

日本人が考える「柄」は模様で、英国人が意味する「柄」にはスーツとしての役割と、その歴史が含まれているようだ。英国メンズファッションの歴史の違いを目の当たりにした瞬間であった。


Text by S.Horigome / 堀籠 しゅん

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