2016.04.17

イギリスと日本のビジネスマナー比較③ 「日本と異なる『贈り物の習慣』」

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日本の会社ではよく見かける『贈り物』の習慣。日頃お世話になっているビジネスパートナーにお中元やお歳暮を贈ったり、クライアントを訪問する際にちょっとした差し入れを持っていったりするのはよくあること。こうしたビジネスにおける『贈り物』は、イギリスではどのように受け取られるのでしょうか。

日本からのお土産は持っていくべき?

実はイギリスのビジネス文化において、贈り物をするのはさほど一般的なことではありません。例えばバカンスに行った場合も同僚にお土産を買っていくことはまれで、ましてや社外のビジネスパートナーが贈り物をすることはほとんどないと言っていいでしょう。
そのため、日本の感覚で贈り物をしてしまうと、イギリス人はその真意を計りかね、少なからず動揺をあたえてしまうことになります。
さらに、イギリス人はお互いに過度の干渉を好まないクールな一面があり(決して冷たいわけではないのですが)、ビジネス上の関係であればなおさら。日本では贈り物は相手との距離を縮めるために使われますが、イギリス人にとってはその感覚が不自然なものに映ることもあるのです。人によっては賄賂と受け取られる場合もあるため、日本からのお土産といえども初対面のうちから贈り物を用意するのは避けたほうがいいでしょう。

贈り物をするなら、ある程度の関係を築いてからがベター

もちろん、どんな時でもビジネス上の贈り物が喜ばれないわけではありません。何度も会って、ある程度の関係を築いている相手であれば問題ないでしょう。ただその場合も、以下のような品物は避けるようにしてください。

・不自然に高価なもの(賄賂と受け取られる可能性があります)
・白と赤のカーネーション(イギリスでは死を表す組み合わせです)
・ゆり(同様に、死を表す花です)
・赤いバラ(愛の告白を意味するため、ビジネス上では不適切です)
・肉類やアルコールなどの食品(宗教上の理由や本人の信念によって口にしない人もいるので注意が必要です)

また、人によっては何か日本らしいアイテムをプレゼントしたいと考える人もいるかもしれません。その場合はあまり古典的な工芸品よりも、現地のインテリアに合うような和モダンの小物がいいでしょう。和食はイギリスでも非常に人気がありますが、好まない人もいるため(特に和菓子のあんこは欧米人にとって奇異なものに映ることがあります)、相手の好みを知らないうちは避けたほうが無難です。

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贈り物をしたい場合はクリスマスとイースターに

ビジネス上の付き合いではあまり贈り物をしないイギリスですが、例外もあります。 クリスマスとイースターはキリスト教圏の人にとってとても大切とされる日で、国中がお祝いのムードに包まれます(日本でいうお正月のような感覚です)。ビジネス上の相手であってもカードやプレゼントを送るのは珍しくないため、それほど親しくない相手に贈り物をする場合はこのタイミングに合わせるといいでしょう。

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贈り物をする際は、カードを付けるのをお忘れなく!

また、食事に招待するのも相手への感謝を表す方法の一つです。ものを贈るのに比べて受け取る方も抵抗が少なく、スムーズに受け入れてもらえるでしょう。

日本とは感覚が大きく異なるイギリスのプレゼント事情。相手をびっくりさせないよう、タイミングや時期を見計らってスマートに贈り物をしたいですね。


Text by K.Suzuki / 鈴木圭

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