2015.05.20

London Yarns Museumの楽しみ 第3回 ただいま、ロンドン!

イギリスに戻って、時差ボケもやっと薄らいできたので、ロンドンに「ただいま」を言う代わりに、私の大好きなロンドン博物館に行ってきました。

1か月ちょっと日本に一時帰国していました。イギリスに戻って、時差ボケもやっと薄らいできたので、ロンドンに「ただいま」を言う代わりに、私の大好きなロンドン博物館に行ってきました。
他の観光施設から少し離れているためか、行ったことがないとか、知らないという方が意外に多いのですが、実はロンドンの成り立ちを体感できる、面白い博物館なのです。
企画展もいつも興味をそそるものばかりで、少し前はシャーロックホームズ展、今はロンドンを舞台に起きた有名な犯罪の証拠品を展示した「警察博物館展」をやっています。
 
 
博物館の外観。

ロンドンという大きなテーマを小さな博物館でどう展示しているのかというと、石器時代から始まって、ロンドンが今の姿になるまでを時代ごとに分けた展示室で見せています。
「ロンドンの歴史」というと、何やら堅苦しく聞こえますが、実際の展示は大人だけでなく子供も楽しめるように工夫されています。学校の課外授業で訪れる生徒たちも多く、この日も小学生たちがたくさん来ていて、にぎわっていました。
 
   
課外授業で説明を聞く学生たち。

最初の部屋は、「ロンドンがロンドンになる前」という展示室で、ここには石器やロンドンで発掘された熊やサイ、古代の人たちの骨などが展示されています。私が暮らしている場所に、少し前までこんな大きな動物がいて、槍を持った人たちがそれを追いかけていたのだと思うと、なんだか不思議な感じがします。
 
最初の展示室。ここからタイムトリップが始まります。
発掘された熊や水牛の骨。別の棚にサイの骨も展示されていました。
発掘された骨をもとに再現された女性の顔。最初のロンドナー???
発掘された大量の石器や焼き物。

この部屋の後はローマ時代、中世ヨーロッパを経て、ビクトリア時代、近代、現在と部屋がどんどん続いて行きます。とても全部は紹介しきれないので、私のお気に入りの展示をいくつかご紹介しますね。

<Made in London-ロンドンで作られていたもの>
さまざまなものがロンドンで作られていました。
絹織物業も盛んでした。
もともとはオランダの焼き物であるデルフト焼きが16世紀ごろにはロンドンでも作られていたそうです。
美しい装飾が施された銃の数々。
扇が大流行だった時代も。グリニッジには扇の博物館もあるそうです。

<Pleasure Garden 歓喜の庭園>
アンティークの服を着たマネキンがたくさん。話声や鳥の声も流されていて不思議な庭園に迷い込んだような気になります。

<Victorian Walk>
ビクトリア時代の通りの様子を再現したコーナー。お店やパブなどが並んでいて、映画のセットみたいです。
 
食料品店。
床屋さん。
テーラー。

博物館を出てから見ると面白いのが、近くにあるバービカンエステートとその周辺です。バービカンエステートとは、第二次大戦の戦後復興計画の一環として、1960年代から70年代に建てられた巨大な集合住宅のことです。ちなみに「バービカン」とは「砦」という意味だそうです。
 
バービカンエステートの一部。

42階建の3つのタワーブロックと14個の7階建て住宅からなっており、全てが「スカイウォーク」という通路でつながれています。古いSF映画の中の未来都市のようでもあり、水槽がいくつも並ぶ巨大な水族館のようでもあり、とてもユニークな建造物です。敷地内には、シアター、コンサート会場、ギャラリーなどが入った文化施設「バービカンセンター」や、噴水のある広場などもあり、住人以外の人が集う場所でもあります。
バービカンエステートに近くには、ローマ時代にロンドン市内を取り囲んでいた防御壁「ロンドンウォール」の一部があったり、教会などの古い建物もこの巨大なコンクリートの建物たちの中に混じって建ったりしています。


ロンドンウォールの一部。

そして、バービカンエステートのタワーブロックの向こうには、さらに高いビルを建設中のクレーンがいくつも見えます。博物館で展示されているロンドンの過去・現在・未来を実際の街で一度に見ることができるような面白いエリアです。

古い教会、バービカンエステート、新しいビルが立ち並ぶ様子。

これからもどんどん姿を変えていくであろうロンドン。楽しみなような少し寂しいような複雑な気持ちですが、せっかくここにいるのだから、ロンドンの成長を楽しみながら見守ろうと思います。
※博物館内はフラッシュ禁止のため、若干見づらい写真があるかも知れませんが、ご了承ください。



2015.5.20
Text&Photo by Amesbury Kae


plofile
アムスベリー 加恵

アムスベリー加恵

ロンドン留学中にヴィンテージウエアを販売する「Old Hat」ロンドン店でアルバイトをしたことをきっかけに、紳士服に興味を持ち始める。職人の技を身近に見る機会にも恵まれ、英国のクラフツマンシップにも刺激を受ける。カレッジを卒業後、いったん帰国。結婚を機に2012年10月に再渡英、現在ロンドン在住。
夫に作ったニットタイが好評で、夫の友人たちから注文が相次ぎ、2013年11月にオーダーメイドの手編みニットタイを販売する「Bee’s Knees Ties」を立ち上げる。

Bee’s Knees Ties
ロンドンを拠点に、オーダーメイドの手編みのニットタイを制作、販売しています。
色はもちろん、ステッチや結び目の大きさ、長さや太さなど、お客様のお好みをおうかがいお伺いしてから、1本1本、手で編みあげます。素材にもこだわり、大量生産の糸にはない魅力を持つ糸を探し求め、何度も試作を繰り返した後に、品質が良く、ユニークで、長く愛用していただける糸だけを採用しています。手編みならではの親しみやすい風合いが、スーツだけではなく、ニットウエアやツイードにもよく合い、日常の色々なシーンでお使いいただけます。
ロンドンではサヴィル・ロウのテーラー「L G Wilkinson」にてお取り扱いいただいております。
facebook.com/bees.knees.ties

現在、BRITISH MADE青山本店にてオーダーを承っております。また実際にいくつかお手にとって店頭にてご覧頂けます。詳細はお気軽に店頭スタッフまでお訪ね下さい。

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