2015.07.27

London Yarns Museumの楽しみ 第4回 ひと味違うアフタヌーンティー

着いたところは、紅茶で有名なトワイニングの第1号店です。

前回ご紹介したキングストンに行く時に乗った4番のバスから気になる建物を発見したので、行ってみることにしました。
着いたところは、紅茶で有名なトワイニングの第1号店です。もちろん改装などで店内の様子は変わっているものの、場所は創業当時から変わっていないそうです。
 

お店の入り口。この看板がバスの2階から見えて、気になっていました。入り口のタイルに時代を感じます。

「紅茶で有名な」と書きましたが、実は1706年の創業当時はコーヒーハウスでした。  コーヒーハウスは、今のカフェとは違って、だれもがコーヒーを飲みに来るところではなく、男性(女性が行く場所ではなかったそうです)が集まって、政治やアート、文学などについて議論したり情報交換をしたりする場所でした。これが、イギリスには今もたくさん存在するGentlemen’s clubのもととなったそうです。

コーヒーハウスの数が増えていき、競争が激しくなってきたので、何か他と違うことをしなければということで、創設者のThomas Twining氏が売りだしたのが、18世紀におしゃれな飲み物として上流階級の人たちに流行し始めたお茶だったのです。
おそらく世界で初めてコーヒー豆と茶葉を一般の客さんに販売したのがここだと言われています。

今も紅茶に並んで、コーヒー豆も売られています。

入口が小さいので、小さなお店だと思っていたのですが、店内は奥に長く、予想以上にたくさんのお茶が並んでいました。
私がいちばん魅かれたのが、1パックから買えるハーブティーのコーナーです。イギリスではスーパーでもトワイニングのハーブティーは買えるのですが、試してみたいけどひと箱買うのはどうかな…と思っていたものや、ここで初めて見るフレーバーのものもあって、時間を忘れて選びました。お友達用にも買って、トライアルパックを作りましたよ。

ロンドンをモチーフにしたお土産にぴったりの茶葉のセット。
ティーバッグひとつから買えるコーナー。ギフト用に木製の箱も販売しているので、自分だけのアソートパックを作って贈ることもできます。
とても高級な茶葉も。なんとひと瓶45ポンド(約9千円)!
私が買ったティーバッグの一部。ビートルート(イギリスではよく食べられている赤い野菜。)やキャラメル味の緑茶など面白いフレーバーがたくさん。

お店の奥には小さなお茶の博物館もあり、お茶に関する古い文献や、茶葉を保管する箱(昔は、茶葉は金と同じくらい高級なもので、ティキャディという鍵のかかる箱に保管されていました)などが展示されています。

店内の小さな展示コーナー。
買う前に味見ができるテイスティングのコーナーもあります。

朝は曇っていましたが、お店を出ると晴れていたので、帰りは歩くことにしました。 このお店の周りには古くて美しい建物がたくさん建っていて、しかもそれが今も使われているのです。こういう建物を見ると、ヨーロッパにいるのだなと改めて実感させられます。

お店の向かいに建っている裁判所。
銀行の入り口。
同じ銀行のホール。あまりの装飾に他にも写真を撮っている方が何人もいらっしゃいました。

せっかくなので、前から気になっていたものを見るために、少し遠回りして、セントポール大聖堂とテートモダン美術館をつなぐミレニアムブリッジに行くことにしました。

ミレニアムブリッジ。遠くにタワーブリッジ、右手には新名所のザ・シャード(先のとがった高いビルがそうです)も見えます。

その見たかったものとは、これです。


なんだと思いますか?実は橋に捨てられたチューインガムに描かれた、小さなアート作品なのです。これを見ながら進んでいくと…。

なんとこれを描いているアーティストの方に遭遇!彼はロンドンで活躍するストリートアーティスト、Ben Wilson氏で、チューイングガム・マンの愛称で知られています。
ガムに絵を描くには、表面の処理などの下準備に手間がかかるそうで、簡単に見えますが、ひとつの作品にかなりの時間がかかると話してくれました。

チューインガム・アートを描くBen Wilson氏。丁寧に色を入れていきます。

ロンドンの街もほかの都市と同じように近代化が進んでいますが、まだまだ現役で活躍している古い建造物が残っており、それが近代建築と混ざって、ロンドンらしさとなっているような気がします。そして、もうひとつのロンドンの魅力は、自由でユニークな発想を持った人々がたくさんいて、それを表現できる場所であることだと思います。

ほんの少しだけでも、そんなロンドンの空気をみなさまにお届けできていたらいいなと買ったばかりのハーブティーを飲みながら思いました。



2015.7.29
Text&Photo by Amesbury Kae


plofile
アムスベリー 加恵

アムスベリー加恵

ロンドン留学中にヴィンテージウエアを販売する「Old Hat」ロンドン店でアルバイトをしたことをきっかけに、紳士服に興味を持ち始める。職人の技を身近に見る機会にも恵まれ、英国のクラフツマンシップにも刺激を受ける。カレッジを卒業後、いったん帰国。結婚を機に2012年10月に再渡英、現在ロンドン在住。
夫に作ったニットタイが好評で、夫の友人たちから注文が相次ぎ、2013年11月にオーダーメイドの手編みニットタイを販売する「Bee’s Knees Ties」を立ち上げる。

Bee’s Knees Ties
ロンドンを拠点に、オーダーメイドの手編みのニットタイを制作、販売しています。
色はもちろん、ステッチや結び目の大きさ、長さや太さなど、お客様のお好みをおうかがいお伺いしてから、1本1本、手で編みあげます。素材にもこだわり、大量生産の糸にはない魅力を持つ糸を探し求め、何度も試作を繰り返した後に、品質が良く、ユニークで、長く愛用していただける糸だけを採用しています。手編みならではの親しみやすい風合いが、スーツだけではなく、ニットウエアやツイードにもよく合い、日常の色々なシーンでお使いいただけます。
ロンドンではサヴィル・ロウのテーラー「L G Wilkinson」にてお取り扱いいただいております。
facebook.com/bees.knees.ties

現在、BRITISH MADE青山本店にてオーダーを承っております。また実際にいくつかお手にとって店頭にてご覧頂けます。詳細はお気軽に店頭スタッフまでお訪ね下さい。

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