2016.01.13

London Yarns Museumの楽しみ その7 ひと味違う動物園

みなさま、お正月から少し経っていますが、改めて明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

街はセールも終盤に入り、多くの人で賑わっていますが、私の2016年最初のロンドンのお出かけ先はお買いものではなく、昨年行きたかったけど改装中で行けなかった博物館です。

この博物館、私が以前ご紹介したウェルカム・コレクションのほぼ斜め後ろにあります。その名も「Grant Museum of Zoology (グラント・ミュージアム・オブ・ズーロジー)」つまり、動物学の博物館です。

20160113_1博物館の入り口
この博物館ではユニバーシティー・カレッジ・ロンドンという大学の生徒の教材として集められた標本を展示しています。1828年、ロバート・グラント氏によって創設されました。グラント氏の名前が博物館の名前にもなっています。
骨格標本、ホルマリン漬けの標本、化石など、すでに絶滅してしまった動物のものも含め、約68,000の標本が収蔵されています。

そんなに広い博物館ではないのですが、小さな空間のあちらこちらに興味をそそるものがとにかくびっしり展示してあります。棚が上手に配置されているせいか、一周歩くと自然と全部の展示を見られるようになっています。

20160113_2きちんと分類された標本が、狭い空間を上手に使って展示されています。
写真で展示の一部をご紹介します。私は好奇心の方が強いので大丈夫ですが、こういうものが苦手な方がいらっしゃったらすみません…。

<大きなものから>

20160113_3ナウマンゾウとワニの頭蓋骨
20160113_6大蛇。肋骨いくつあるんでしょう?
20160113_7ヘラジカの頭蓋骨。すごく重そうな角…。
20160113_8ゾウガメの甲羅

<小さなものまで>

20160113_9ナマコ
20160113_10ヒトデ。真ん中のものは「クッションヒトデ」というかわいい名前。
20160113_11単細胞生物などの小さな生命体の標本が壁いっぱいに。モダンアートみたいです。

<おなじみの動物から>

20160113_12猿人類の頭蓋骨。
20160113_13猫類の頭蓋骨。
20160113_14ウサギの脚の束(真ん中)、鳩(左)、カエル(右奥)、ネズミ(右手前)

<絶滅した動物まで>

20160113_15Quagga(読み方がよく分かりません)といシマウマに似た動物。1883年に絶滅したようです。
20160113_16

<人気(?)の標本>

20160113_17色々な動物の脳のホルマリン漬け。「寄生虫に感染した羊の脳」なんていうちょっと怖いのもあります。
20160113_18一番インパクトがあるのがこれ。何匹ものモグラが大きな瓶に入っています。
20160113_19視線を感じて見上げると、こんなところにも!
ロンドンの入場無料の博物館は施設維持のために寄付を募っていることが多いのですが、この博物館の寄付の集め方はちょっとユニークです。
展示を見ていて「Adopted by Mr ○○」とか「Adopt me!」という札がところどころにあるのが気になっていました。帰りに入口のパンフレットを見て、その意味が判明しました。Adoptとは養子にするという意味で、つまり寄付をすると標本の里親になれるということなのです。「この骨の里親は私!」なんてちょっと素敵じゃないですか?

20160113_20ちょっとわかりづらいですが、青いラベルに「Adopted by ○○」とあります。
20160113_21里親の申込用紙。
これだけ動物をたくさん見た後は、いつもはお肉が大好きな方でも今日だけはちょっとベジタリアンな気分になるのではないでしょうか。
そんな方々にお勧めなのが、この博物館から徒歩5分のところにあるドラモンド・ストリートです。
ロンドンをよくご存じの方は、ロンドンでカレーと言えばブリックレーンを思い浮かべられるかもしれませんが、この道、隠れた小インドなのです。インドレストランはもちろん、スパイス屋、インドのお菓子屋…と道の両側にインドがたくさん。
中でもベジタリアンカレーのランチブッフェをやっているレストランがお勧めです。お手頃なお値段で、お腹いっぱい本場の味が楽しめますよ。

20160113_22こんなレストランが道の両側に何件もあります。
スパイス屋さんも珍しいスパイスがいっぱいで、見ているだけでも楽しいのですが、ブラックペッパーやインドのカレー粉など、使いやすいものもあって、大きな袋で、しかもお値段もスーパーなどの半分以下。この日もコリアンダーシードの大袋を買って帰りました。
20160113_23スパイス屋さんの棚
20160113_24コリアンダーシード。この一袋で1年は持ちそう。
今回訪れた博物館は、一歩足を踏み入れた途端、なぜか子供のころに体験した、ワクワク感が味わえる場所でした。宇宙や生命の神秘に対する好奇心は大人になっても消えることはないのでしょうね。久しぶりにそれを刺激された感じがして、なんだかうきうきした気持ちで博物館を後にしました。

※ガラス越しのため、反射で見づらい写真がありますが、ご了承ください。

<もっと詳しく知りたい方へ>
グラント・ミュージアム・オブ・ズーロジー 
http://www.ucl.ac.uk/museums/zoology(英語のみ)

人類の標本が見たい方にはこちらもお勧め。行ったのですが、写真撮影が禁止なため、今回詳しくはご紹介できませんでしたが、こちらもかなり面白いです。
http://www.hunterianmuseum.org/(英語のみ)

カレー屋さんのある道はDrummond street NW1で検索してみてください。




Text&Photo by Amesbury Kae


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アムスベリー 加恵

アムスベリー加恵

ロンドン留学中にヴィンテージウエアを販売する「Old Hat」ロンドン店でアルバイトをしたことをきっかけに、紳士服に興味を持ち始める。職人の技を身近に見る機会にも恵まれ、英国のクラフツマンシップにも刺激を受ける。カレッジを卒業後、いったん帰国。結婚を機に2012年10月に再渡英、現在ロンドン在住。
夫に作ったニットタイが好評で、夫の友人たちから注文が相次ぎ、2013年11月にオーダーメイドの手編みニットタイを販売する「Bee’s Knees Ties」を立ち上げる。

Bee’s Knees Ties
ロンドンを拠点に、オーダーメイドの手編みのニットタイを制作、販売しています。
色はもちろん、ステッチや結び目の大きさ、長さや太さなど、お客様のお好みをおうかがいお伺いしてから、1本1本、手で編みあげます。素材にもこだわり、大量生産の糸にはない魅力を持つ糸を探し求め、何度も試作を繰り返した後に、品質が良く、ユニークで、長く愛用していただける糸だけを採用しています。手編みならではの親しみやすい風合いが、スーツだけではなく、ニットウエアやツイードにもよく合い、日常の色々なシーンでお使いいただけます。
ロンドンではサヴィル・ロウのテーラー「L G Wilkinson」にてお取り扱いいただいております。
facebook.com/bees.knees.ties

現在、BRITISH MADE青山本店にてオーダーを承っております。また実際にいくつかお手にとって店頭にてご覧頂けます。詳細はお気軽に店頭スタッフまでお訪ね下さい。

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