イギリスと日本のビジネスマナー比較② 「日本とは違う『イギリスの時間感覚』」 | BRITISH MADE

2016.03.20

イギリスと日本のビジネスマナー比較② 「日本とは違う『イギリスの時間感覚』」

20160320_N695_biggubenn-resize
日本のビジネスにおいて、時間を守ることは当たり前の常識。朝は出社時間前に席に着き、ミーティングや商談の際には遅れることがないよう余裕を持って会社を出るなど、時間を守る感覚を新入社員時代に叩き込まれた人も多いのではないでしょうか。

もちろんこうした時間を厳守する姿勢はイギリスでも評価されますが、日本ほど厳密ではない、ある種の「ゆるさ」があるのが特徴的。その時間感覚を知らないと、現地で驚いてしまうこともあるかもしれません。

15分程度の遅れなら「時間通り」!?

20160320_file0001216339034
例えばミーティングで相手先の企業を訪問するような場合、日本では1分でも遅れる場合は前もって電話するなどの断りを入れるのが常識ですが、イギリスでは15分くらいの遅れはあまり気にされません。もちろん、複数人での会議など他の参加者がいる場合や、面接のように次の面談者の予定が入っているなどのケースでは時間を守る必要がありますが、1対1のミーティングでは、あまり時間に厳密になりすぎないのが通常です。

これは以前「Little Tales of British Life 遅刻するイギリス人の自虐的な言い訳」記事でもご紹介させていただきましたが、電車やバスなどの公共交通機関においても同じことが言えます。イギリスの電車が時間通りに着かないというのは有名な話ですし、遅れたからといって会社に「すいません、遅れます」などと電話している人を見かけることはまずありません。 友達と待ち合わせをしても時間通りに集まることはあまりなく、予定から30分を過ぎた頃に「今から家を出るから」なんて連絡が来ることも。これを良いととるか悪いととるかは人それぞれですが、時間にあまりあくせくしすぎないのがイギリス流なのです。

遅れていくのが常識!?イギリスには遅刻するべき場面がある

20160320_UK_party電車が遅れてものんびりと待つのがイギリス流
さらに、日本の常識では考えにくいことですが、イギリスには遅刻するべきケースまであります。それは、パーティなど社交上のイベントに招待された時です。

上記の通りイギリスの時間感覚にはある意味での「ゆるさ」があるため、パーティなども時間通りに始まることはありません。あまりに時間通りすぎると招待側がまだ準備に追われている可能性もあるため、15分程度は遅れていくのがエチケットとされています。時間より早く到着するのはむしろ失礼にあたるため、間違っても早く着かないように調整したほうがいいでしょう。

バカンスシーズンのアポイントは注意が必要

20160320_vacation時間通りに到着すると逆にマナー違反に
このほか、時間感覚に関して言えばバカンスシーズン(7〜8月)にアポイントを取る場合も注意が必要です。日本に比べてバカンス期間の長いイギリスでは、少なくとも2週間程度、人によっては1ヶ月以上の休暇を取ることも珍しくありません。特に結婚して家族がいる人の場合、どこか旅行に行くことはほとんど義務になっているほどです。

この期間中は当然アポイントを取ることができないうえ、その人の担当する仕事がストップしてしまうことも珍しくありません。日本ではあまり考えられませんが、イギリスの会社に電話をかけると「担当者がいないからわからない、また来月かけて」なんて平然と言われることもあるのです。 そのため、アポイントを取る場合はよほどの必要に迫られない限りバカンスシーズンは避けたほうが賢明です。電話などでコンタクトを取る必要がある場合も、事前に担当者がいつバカンスに行くのかを確認しておいたほうがいいでしょう。

日本とはさまざまな場面で異なるイギリスの常識。ビジネスでイギリスを訪れる人はビジネスマナーだけでなく、時間感覚についても知っておくといいかもしれません。


Text by K.Suzuki / 鈴木圭

RECOMMEND