スタイリスト四方さんに聞く「ベルトループ」オフィサーパンツの魅力とスタイリング

スタイリスト四方章敬さんをゲストに先日行われたライブ配信にて、ベルトループ仕様にアップデートしたオフィサーパンツ「ポーツマス B」を中心にご紹介いたしました。今回はライブに寄せられたQ&Aコーナーや、四方さんに提案いただいた悩める季節の変わり目のコーディネートまで、BM Channelよりお届けします。

Profiles

■ ゲスト：四方章敬さん

「LEON」「MEN’S EX」「Men’s Precious」「THE RAKE JAPAN」など、ラグジュアリーメンズファッション誌で活躍中の四方章敬さん。イギリスの洋服に詳しいだけでなく、洋服が持つディテールとその背景を熟知、現代のファッションにまで精通するスタイリストです。

■ PR：坂本竜

ブリティッシュメイドの前身ディセンタージュの販売員を経て、2013年よりプレス。現在では、ジョンストンズオブエルガン、ジョセフチーニー、グレンロイヤル、マカラスターといったイギリスブランドのPRを行う傍ら、ブリティッシュメイドオリジナルウェアの企画も行っている。学生時代よりイギリスアパレルブランドにて働いており、イギリスのファッション、カルチャーに造詣が深い。

今回紹介したアイテム
オフィサーパンツ「ポーツマス B」

BRITISH MADE（ブリティッシュメイド）オリジナルウェアコレクションの人気モデルとなった、オフィサーパンツ「ポーツマス」をベースにベルトループ仕様にアップデートした「ポーツマス B」。ヴィンテージのオフィサーパンツをベースに、スタイリストである四方さんのフィルターを通すことで、ミリタリーテイストの中にドレッシーさが共存された1本。今回は誰もが着用しやすく、合わせるベルトのテンションを変えてあげることでファッション的なアプローチもしやすいベルトループを採用。経糸、緯糸ともにウール糸の60番手を3本、700回転でS撚り（時計回り）にした3PLYを使用し、平織りに仕上げたフレスコ生地は10マンスリー素材と呼ばれ、長いシーズン快適に着用できる素材です。
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四方さん流！生地へのこだわり

スタイリスト四方章敬ブリティッシュメイドオフィサーパンツポーツマス B ベルトループ

四方さん：今回も生地には特にこだわり、最終的に尾州産のものを選びました。実際にご覧いただければ分かる通り、すごく綺麗にクリースが入る生地なんですよ。仕立て映えする生地でシルエットがとても綺麗に出ています。また、生地の厚みやハリ感が丁度よく、立体的に見える生地なので深いプリーツが入っているオフィサーパンツと相性が良いです。そしてカラーは、僕こだわりのミディアムグレー。質感もドレス、カジュアルどちらのスタイルにもマッチできるよう意識しました。使い勝手の良いグレーのウールトラウザーズだからこそ、長いシーズン快適に履ける生地を選んでいます。

坂本：四方さんの目利きならではですね！尾州といえば世界三大毛織物産地のひとつ。イギリス、イタリアと並ぶ名産地で生地が良いという話こそ知られてはいますが、ミル自体は無名だったりしますよね。イギリスでいえばフォックスブラザース、イタリアでいえば前回モデルで使用したヴィターレ・バルべリス・カノニコの様にミル自体が有名で、そのミルのものを選べば生地クオリティを担保してくれる側面がありますが、国産の生地はそういった判断が難しく本当に生地スワッチを見て触って質や特徴を見定める作業が重要ですよね。そこで四方さんの今までの経験や感覚値を頼らせていただきました。実際に製品が上がって穿いた時に「こんなにクリースが綺麗に入るのか！」と感動しました。さすが四方さんです。

今、ベルトループパンツを提案する理由とは？

四方さん：今回のベルトループ仕様は、もっとファッションを楽しめるように、そして幅広い方へマッチするように、という想いから取り入れました。実際に、スタイリストの仕事をする中で、もう一度ベルトをしてファッションを楽しもう、という傾向が流れにあると肌で感じています。ベルトレスタイプのトラウザーズが定着し、その人気がこれからも続く一方で、ベルト専業ブランドから様々なデザインのベルトも出ていますし、新しい提案をしているブランドは、ベルトとパンツのコーディネートを実践しています。

四方さん：ベルトループにすることで、ベルトとの合わせを愉しめたり、タックインした時のアクセントとしても活用できます。ちなみに今日、僕がしているベルトはグレンロイヤルの「スティラップベルト」です。イギリスらしいブライドルレザーや、デザインがすごく格好良くて。このようにベルトとパンツのコーディネートが、改めていま新鮮で面白い。このようなファッション的な流れを汲み取り、こちらのベルトループ仕様のオフィサーパンツを作りました。

坂本：日本のビジネスシーンでのスタンダードは現在でもベルトレスよりもベルトループパンツの印象を受けています。これは世の中で売っているパンツの傾向としてもそのように感じています。ブリティッシュメイドは、オンで使うアイテム、オフで使うアイテムどちらもお探しに来ていただけるように商品ラインナップをセレクトしていますのでそういった側面からもベルトループのグレートラウザーズの必要性を感じていました。

ライブで紹介したスタイリングを一部紹介！

トラウザーズ：オフィサーパンツ/ポーツマス￥33,000（税込）
ジャケット：シングルブレザー/テムズ￥69,300（税込）
シャツ：ドレスシャツ/ロンドン￥19,800（税込）
ベルト：グレンロイヤル/ロンドンDバックルベルト￥22,000（税込）
シューズ：ジョセフチーニー/［別注］ハワード R ￥82,500（税込）

トラウザーズ：オフィサーパンツ/ポーツマス￥33,000（税込）
シャツ：オフィサーシャツ/プリマス（リネン）￥19,800（税込）
セーター：マカラスター/ストライプクルーネックセーター￥28,600（税込）
ベルト：グレンロイヤル/ロンドンDバックルベルト￥22,000（税込）
シューズ：ジョセフチーニー/［別注］ペンザンス Ⅱ ￥75,900（税込）

四方さん：ベルトループのオフィサーパンツは、やはりシャツインのコーディネートがおすすめですね。ブルーのドレスシャツにブラックのベルト、そしてローファー。わりとベーシックなんですけど、特徴的なベルトのバックルパーツが、シンプルで良いアクセントとして効いてきます。紺ブレも着ればビジネススタイルにも対応できますよ。

坂本：良いですね！合わせていただいているグレンロイヤルの「ロンドンDバックルベルト」のバックルは少しだけ太いので、それも良いアクセントになっています。

四方さん：そういった小さなディテールに注目できるのもベルトループの良いところですね。僕がしている「スティラップベルト」もベルト穴のデザインに特徴があったり、バックルがスクエアだったりします。小物なので面積は小さいんですけど、こういったほんのちょっとのアクセントが重要になってきます！

四方さん：また、今回のオフィサーパンツはグレーウールのフレスコ生地なので通気性が良いですし、サイジングも程よいゆとりがあるため、肌に密着しないため雨の日など天候が不安定になる季節の変わり目におすすめできるアイテムですね。そして足もとのローファーはグレインカーフ、ストームウェルト、ラバーソールといった多少の雨なら問題ないデザイン。雨の日を意識しつつファッションを楽しめるはずです。これはこれでイギリスらしいスタイリングですね。

四方さん：リネンのオフィサーシャツを使ったタックインスタイルも、シンプルで格好良いと思います。オフィサーシャツはあえてたっぷりとブラウジングさせても洒落ていて良いですね。

ライブ内のQ＆Aを一部抜粋！

Q. オフィサーパンツに合わせるアウター知りたいです
A. なんでもいけます！

四方さん：僕がブリティッシュメイドの中で一番おすすめしたいのは、タイロッケンコート「ヨークシャー」ですね！でも、なんでもいけると思いますよ（笑）。ジャケット、ブルゾン、コート、ブランドも問わず。バブアーのようなワックスドコットンジャケット、レザーブルゾンまで相性が良いと思います。靴も、革靴はもちろんスニーカーにまで合わせやすいですよ。色もベージュ、ブラウンのようなアースカラーから、ネイビー、モノトーンでも！いわゆる一般的なグレーのドレススラックスの感覚ではなくて、ドレスにもカジュアルにも合わせやすいよう、シルエットの作り込み、素材選びをしています。本当になんでも合うので、とにかくおすすめです。きっとお手持ちのアウターにも合わせやすいはずですよ。

タイロッケンコート「ヨークシャー」　￥89,100（税込）

Q. 低身長なのでサイズ感が気になります
A. ウエストを合わせて一度お試しを！

四方さん：基本的にはウエストに合わせて穿いていただくのが良いかと思います。レングスに関していえば、足もとでバランスを整えれば、違和感なく穿けるのではないでしょうか。もし裾が長すぎたりした場合は、お直しいただければと思いますので、ぜひお試しください。ちなみに僕は身長178cmでMサイズを着用しています。XSサイズまで今回は展開しているので、まずは是非、お試しいただければ。

坂本：僕は身長174cmと、四方さんより4cm低いのですが、同じMサイズを着用しています。体型によってもまた選ぶサイズ感は違ってきますが、あまりレングスへの違和感はないですね。

Q. サイズ感は前回のオフィサーパンツと同じですか？
A. はい、同じ感覚で穿けます！

坂本：ベルトループも同じ感覚で穿いていただけるかと思います。シルエットに関しては同じものになります。厳密にいうとサイズ感は、ベルトレスタイプがサイドアジャスターで調整できる一方、ベルトループのウエストサイズは固定値となりますため、ベルトレスタイプの中央値に合わせています。例えば、ベルトレスタイプがMサイズで78〜83cmですが、ベルトループは81cmで設定しています。

また、ベルトレスタイプに関しては全て同じスペックとなっています。コットンやウールなど生地の厚みによって多少サイズに対して体感差があるものの、スペック上は同じ数値で仕上げています。