ひと手間かけて、シワ伸ばし | Drake’s銀座店 Naka | BRITISH MADE Staff blog

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ひと手間かけて、シワ伸ばし | Drake’s銀座店 Naka

皆様こんにちは!ドレイクス銀座店のNakaです。現在、銀座店も休業中となり、自宅で過ごす時間が増えてきています。皆様も同様ではないでしょうか。私はこの期間を利用し普段できなかった部屋の片付けをしたり、掃除や洗濯などを小まめに行うようになりました。大変な情勢ではありますが、家での時間をどう過ごすべきなのかについて見直すための良い機会になっていることかと思います。

さて、本日はこのような機会にぜひ行っていただきたいシャツの手入れのお話をさせていただきたいと思います。シャツは普段着、仕事着問わず多くの方が着用していますが、それらを普段どのようにケアしているのかについて話をする機会は少ないものです。また、シャツは下着と同じように肌に触れる機会が多いものですから、着用することで肌の皮脂や汗などで汚れたり、摩耗によって擦り切れていったりと、消耗品に近いものでもあります。クリーニングに出すのはもちろん良いのですが、時には自宅で優しく洗ってあげることでシャツもより長持ちするでしょう。今回は簡単な洗濯の方法から、干す時のコツ、簡単にアイロンがけのご案内をしていきたいと思います。先日のタイの合わせ方のブログはまた別のタイミングで皆様にご覧いただきたいと考えていますので、今しばらくお待ちください。

 

1、自宅での洗濯に関して

洗濯機で洗う場合は必ずネットに入れます。特に麻素材のシャツなどは濡れると繊維が固くなり破れやすくなるため、必ずネットに入れましょう。私が最も気になるのは、衿周りの汚れです。白地のシャツを長期間着用せずに保管しておくと、衿周りが黄色く変色した経験はありませんか。それを未然に防ぐためにも、定期的に漂白剤などで綺麗にしてあげることは欠かせません。

衿周りの皮脂汚れを落とす際に、個人的にとても効果があったものは市販されているオキシクリーン、もしくは台所用の食器用洗剤です。50~60度程度のお湯でシャツを一度濡らします。その後にオキシクリーンもしくは食器用洗剤を汚れているところに直接付けて、歯ブラシでこすります。熱いお湯で、洗浄力を高めながら洗うことで効果は高いように感じています。その後は、一度同じ熱いお湯に漬け置きした後で洗濯機で洗っています。

特に着用せずに長期保管する際には、皮脂などの汚れをしっかりと落とし変色を防ぐことを大事にしています。一度、黄色くなったものはなかなか元の色に戻すことは難しいのですから。

 

2、洗濯後に干す際のコツ

アイロンがけは非常に手間に感じるものです。そのアイロンがけを極力簡単に済ますために、洗濯後シャツを干す前に下準備をしたいと思います。このコツで、脱水後の深いシワを減らすことができます。ちなみにドレイクスでは、カジュアルな場面ではシャツをアイロンがけ無しで着用することもあります。特にオックスフォード生地は、洗濯後に少々シワになっていても味がある雰囲気になりますし、このコツをいつも実践することでアイロンがけ無しでもそれなりに綺麗な雰囲気でシャツを着用することができるでしょう。もちろんアイロンを行うかどうかは、そのシャツを着用する場面に合わせて選択してください。

・まずは衿を両サイドに向かって強く引っ張り、シワを伸ばします。

 

・下の左写真のように前身頃、後身頃共に全体を生地に対して斜めに引っ張りシワをほぐしていきます。色々な角度で伸ばしてあげるとシワが伸びていきます。また、下の右写真のように、前立ては特に強く上下に引っ張り、シワを伸ばします。

 

 

・下の写真の左はシワを伸ばす前で、右は伸ばした後になります。写真ではややわかりづらいですが、上の手順を踏むことで大きなシワは無くなり細かいシワだけが残った状態となります。この状態で干し、あとは乾くのを待ちましょう。

 

 

3、私が行っているアイロンがけの手順

先ほどの干す時のちょっとしたひと手間によって、乾いた後のシャツはいつもよりシワが少なくなっているはずです。深いシワが残っていると家庭用のアイロンではなかなか伸ばしにくく、困るものです。ひと手間を加えることで、いつものアイロンがけがずっと楽になり、時間も短縮できるはずです。また、アイロンをかける際はスチーム機能を使いながら行います。

 

・アイロンがけは小さなパーツから大きなパーツへ行っていき、なるべく生地の裏面からアイロンをあて、シワを伸ばしたいところは特に生地にテンションをかけながら行います。まずは衿の裏側から。コツはアイロンをあてながら、もう片方の手で生地を強く引っ張ることです。また、衿の先はアイロンによって一番擦れやすい場所のため、衿の先だけはやや優しくあてた方が良いでしょう。

 

・次は表から衿をアイロンがけします。コツは裏からあてる時と全く同じです。意外と生地を引っ張りながらアイロンをあてるということを行っていない方がいらっしゃるようなので、ぜひ試してみてください。劇的に変わるはずです。ただ、生地によってアイロンでテカリやすいものがあるため、そういった生地の場合は薄いハンカチなど当て布をしてアイロンがけを行います。当て布とは、シャツの生地とアイロンの間に薄い別生地を挟むことです。

 

・袖にアイロンをあてます。その時に、袖を裏返しにしています。生地の端の部分はアイロンで折り目が付かないように避けるように行っています。本来は、筒状の袖を回転させて袖全体にアイロンをあてるべきでしょうが、私は面倒なので省くことが多いです。

 

・カフスも生地の裏からアイロンをあてます。シャツは衿とカフスにシワがなくピンとしているととても綺麗に見えるものです。

 

・前身頃にアイロンをあてます。袖の時と同様に、必ず裏面からあてます。特に下の写真の前立て部分は強く引っ張りながら、洗濯で縮んだ縫い目を伸ばしていきます。先ほど、アイロンでテカリやすい生地があると言いましたが、コットン素材だとツイル生地、麻素材は全般的に、ウール素材も充分に気をつけるべきでしょう。もし、不安な場合は目立たない場所で優しくアイロンをあててみてください。もしテカリが生じるようであれば、そのアイテムは常に当て布をするべきです。

 

・前立てはいつも裏面、表面共にアイロンをあてます。最後に表からあてることで仕上げていきます。この時も強く引っ張りながらあててください。

 

・最後に後身頃を行います。これも裏面から行います。もし、センターボックスプリーツやサイドプリーツなどある場合は、プリーツの自然な位置までのみアイロンで折り目をつけます。例えばセンターボックスプリーツなら、みぞおちくらいの高さまで折り目をつければ充分でしょう。

 

・完成です。この手順でポイントを絞って行えば、およそ5~8分程度で行うことができます。部分的にシワも残ってはいますが、普段のビジネスシーンであれば最低限この程度行っておけば問題ないでしょう。もし、どうしてもシワなく完璧な状態で着用したいという場面がある時はクリーニング屋さんにお願いしましょう。

 

以上となりますが、いかがでしたでしょうか。大切なシャツをクリーニングに出すのはもちろん良いですが、家で洗濯からアイロンまで行うことでシャツにとって優しく、さらに長持ちもさせることができるでしょう。同時に、常に自分の目で見ながらケアすることでシャツの汚れ具合や傷み具合などを細かく把握することができますので、それに対してすぐに対処することもできます。

愛着のあるシャツだからこそ、家でのケアは丁寧に入念に。自宅での時間が増えた今だからこそ、一度見直してみてください。それと、個人的には衿の黄ばみ落としについて、もしもっと強力な方法があればお教えいただきたいと思います。家にある大切なシャツの中に落としきれないものが数着あり困っております…。

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