日本的な怖さを味わえるイギリス原作の舞台「ウーマンインブラック」 | BRITISH MADE Staff blog

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日本的な怖さを味わえるイギリス原作の舞台「ウーマンインブラック」

こんにちは、青山店の川口です。
本当に久しぶりのブログなので、ただいま緊張気味にキーボードに向かっております。
うまく文章でお伝えできるか不安ですが、よろしければ最後までお付き合いください。

勝手ながらまずは簡単に自己紹介。
1977年10月生まれ、てんびん座、血液型はO型。
仕事終わりの一杯をこよなく愛するいい歳のおじさんです。
ブリティッシュメイドでの勤務は前身のお店も含めると早10数年が過ぎており、気づけば周りはほぼ後輩だらけ。
時が流れるのは本当に速いものです。

最近は店頭に立つ時間もあまり多くなくなり、お客さまとの接点が少なくなっているのがとても寂しく、せめてブログを通してお客さまと関わっていければと思い、今回に至りました。今後も定期的に登場したいと個人的には思っています。

何を書こうかと悩んでいたところ、少ない趣味の中の一つに舞台鑑賞があるのですが、過去に原作がイギリスの作品だったものに足を運んだことがあることを思い出しました。

作品のタイトルは『ウーマン・イン・ブラック<黒い服の女>』。原作はイギリスの作家スーザン・ヒルの『黒衣の女 ある亡霊の物語』というホラーの物語。本国イギリスでもロングランの舞台となっており、日本でもこれまでに7回も再演されるなどファンが多い作品となっています。

私も例にもれずファンとなってしまい、2003年版と2008年版を観に行きました。芝居は基本的に二人芝居でいずれのキャストも上川隆也さんと故・斎藤晴彦さんでした。斎藤晴彦さんは初演から6回連続キャスティングされており、この舞台の顔という印象がとても強いです。

ストーリーは、中年の弁護士であるキップスが過去の恐ろしい体験をずっと忘れることも誰かに話すこともできず、長く苦しめられており、過去の出来事を語ることで、この呪縛から解放されることを期待し、その相手として一人の若い俳優を雇うというものです。

二人が出会う劇場を舞台にキップスは俳優に過去の出来事を話し出しますが、その話はとても長く、若い俳優は自身がキップスを演じ、芝居をしながらこの物語を振り返ることを提案し物語はスタートします。

舞台『The Woman in Black』のパンフレットより(2003年/パルコ劇場)

 

海外のホラーと言えば、スプラッターなどちょっと派手なイメージを持ってしまいがちですが、本作品はどことなく日本のそれに近い印象で、何もないけど、何か気配を感じる……というように見ている人の想像力を掻き立てる作品になっています。私が受けた印象は、言葉で表現するのが難しいのですが、どことなく湿りっ気のあるような、じっとりとした怖さで、舞台でここまで怖いと感じさせられるとは見に行くまではまったく思っていませんでした。

物語をすべてお伝えすることは難しいですが、その後、若い俳優は芝居が進むにつれてまるで自分自身が本当に体験しているかのような恐怖を感じだします。そして二人がいる劇場の中にも変化が出始める……というような内容になっています。

タイトルにある黒い服の女は物語にどう関わるのか、キップスと俳優は芝居を演じきった後にどうなるのかはぜひ皆さんで結末を確かめてください。またこのお芝居は見終えた後もいろいろと考えさせられる作品になっていて、それもこの作品の魅力です。私の場合は若い俳優にその後なにも起きないでほしいと願わずにはいられませんでした。

本作品は原作である小説や舞台の他、映画化もされています。
※映画版の主人公はハリー・ポッター役のダニエル・ラドクリフが演じています。

私のおすすめはやっぱり舞台版です。残念ながらDVD化はされていなそうなので、8度目の再演がされることを心より願っております。

 

その時は皆さまも足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

青山本店 川口

 

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