今の時代にあえて伝えたいレコードの魅力!70年代のUKレコードなどご紹介 | BRITISH MADE Staff blog

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今の時代にあえて伝えたいレコードの魅力!70年代のUKレコードなどご紹介

小さい頃、休日の朝、リビングに下りると、父の趣味であるレコードがよく流れていました。軽快な音楽が流れている朝の食卓がとても好きで、当時流れていた音楽を聞くと、今日はどんな楽しい日になるのだろうとわくわくした気持ちで朝食を囲んでいた記憶が思い出されます。久しぶりに実家に帰った時に、1000枚以上ある父のレコードをあさりながら、そんな幼い頃の懐かしい気持ちを思い出したので、私の独断と偏見で選んだお気に入りのUKレコードを、父の言葉と共にご紹介します。


『E.C. Was Here』/エリック・クラプトン

「1975年のライブアルバム。エリック・クラプトンはもともとブルースから出発した人で、バリバリのギターソロが得意技。その後、アコースティックな曲をやったりもするが、時々“ブルース一直線”に戻って来る。これもそんなアルバム」―父より

ロンドンで“クラプトンは神だ”とスプレー缶で書かれた文字が見つかったり、ギターの神様と呼ばれていたり、イギリスを代表するギタリストといっても過言ではありません。このアルバムのライブ感と人々が演奏に耳を傾け、熱狂している声が、音楽として聴こえてくるところが私は好きです。


『Don’t Shoot Me I’m Only The Piano Player』/エルトン・ジョン

「1973年に発表された6枚目のアルバム。タイトルはフランス映画『ピアニストを撃て』のパロディ。ジャケットには50年代ファッションの男女が写っているが、これはこのアルバムに収録されているヒット曲「クロコダイル・ロック」の曲のイメージ。「ダニエル」という曲は、聴いたことがある方も多いはず」ー父より

エルトン・ジョンといえば、彼の半生を描いた、映画『ロケットマン』が公開されたことも記憶に新しいのではないかと思います。私は、この映画を見る前と見た後で曲の感じ方が変わりました。その人の感じてきたものや人生を知ることは、その人が生み出すものをより深く知ることに繋がるのではないかと、映画を見た後に感じました。音楽だけでなく、モノに対しても、作られてきた歴史などのバックグラウンドを知ることで、愛情に変わり、より大切にできるのではないかと思います。


『imagine』/ジョン・レノン

「言わずと知れた1971年のビートルズ解散後2枚目のソロアルバム。争いのもとになるものがない世界を想像してごらん……というタイトル曲の他にも『ジェラス・ガイ』や『オー・マイ・ラブ』というようなジョンの代表曲が収録されている」ー父より

父がビートルズを好きなこともあり、ビートルズの曲はもちろん、ソロの曲も幼少期からよく耳にしていました。imagineもその中の一つで、歌詞の意味も分からずBGMとして流れていた曲ですが、歌詞の意味を考えながら改めて聴くと、その歌詞の深さに感銘を受けました。平和や人類愛について強いメッセージがこめられた内容から、当時は一部のテレビやラジオで放送禁止になったともいわれています。

imagineの発売から50年。ウイルスとの闘いには終わりが見えず、ロシア・ウクライナ危機をはじめとする紛争や争いは未だ絶えません。imagineはそんな現代を生きる人々の心にも、平和や愛を訴えてくれるのだろうと思います。


映画『AGAINST ALL ODDS』/サウンドトラック

最後にご紹介するのは、映画『AGAINST ALL ODDS』(邦題『カリブの熱い夜』)のサウンドトラック。ジャケットのジェフ・ブリッジスとレイチェル・ウォード、素敵すぎます。

実はこれ、父のレコードをあさっている中で、ジャケットに惹かれて思わず手に取ってしまった一枚なんです。レコードが全盛期だったころは、曲は知らないけれど、ジャケットに惹かれて買ってしまう、いわゆる「ジャケ買い」を父もよくしていたそうで、今回私がこのレコードを手に取ったのは、ジャケ買い的な感覚だったと思います。ジャケットに魅了されて買ってしまうというのは、この大きさだからこその、レコードならではの魅力ですね。ジャケットから音楽を知り、さらにレコードの沼にハマっていく、一度レコードにはまると抜け出せないのだろうなと思います。父がその1人ですが……。

どのアルバムにも、聞き覚えのある曲が収録されており、朝食を食べる時に流れていた曲や夕方父がキッチンで料理をしている時にかかっていた曲を聴くと、今でもその時の情景を思い出すことができ、懐かしく、嬉しい気持ちになります。今回、父にレコードについて話を聞きましたが、同じレコードでも、父には父の思い出や感じ方があり、レコードや音楽の奥深さを感じました。

同じ音楽でも、聴く人が違えば、また、聴く環境が変われば、その人それぞれの思い出や気持ちで音楽の感じ方は変わってくると思います。今回ご紹介させていただいた曲をご存じの方の中に、私が聴いた時に感じる気持ちとまったく同じ気持ちを感じる方はいらっしゃらないでしょう。その曲を聴いたことがある1人1人に、違った感じ方や思い出がある、それが音楽の魅力であり、私たちが音楽を好む理由なのだと思います。

手軽に音楽を楽しめ、お気に入りの音楽をすぐにオンラインで見つけられる時代に、あえてレコードに針を落として、音楽と共に思い出す人や情景に思いを馳せる、そんな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

 

大阪店 太田

 

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