2019.09.20

新解釈のロビン・フッドと出会う『フッド:ザ・ビギニング』3つのポイント

タロン・エガートン、伝説の義賊を演じる

新たなロビン・フッドの登場です。人気のテレビシリーズ『ブラック・ミラー』にも参加していた英国アカデミー賞監督オットー・バサーストの最新作『フッド:ザ・ビギニング』は、イギリスで永きに渡って語り継がれてきた伝説の義賊、ロビン・フッドの前日譚を斬新な解釈で描いた新作映画です。
ここでは、10月18日の全国ロードショーに先駆けて、この『フッド:ザ・ビギニング』を楽しむための3つのポイントについて駆け足でご紹介します。

1. 製作・出演の豪華メンバー

まず、主人公のロビン・フッドことロビン・ロクスリーを演じるのは、我らがタロン・エガートン。『キングスマン』シリーズ、『ロケットマン』と話題作に出演している29歳の彼は、こんな言い方も何ですが、いま人の苦悩と成長を演じさせたらまさしく“旬”の俳優と言えるでしょう。

そして、ロビンの相棒・ジョン(ヤキヤ)はジェイミー・フォックスです。20以上の歳の差があるイギリスの旬の筆頭格とアメリカのベテランが息のあったバディを組んでいます。また、ヒロインのマリアンにはイヴ・ヒューソン。タロンと同世代で、『きっとここが帰る場所』(2011年)、『ブリッジ・オブ・スパイ』(2015年)などに出演してきた彼女は、U2のボーカル、ボノの娘です。

さらに注目すべきは、プロデューサーがレオナルド・ディカプリオである点です。最新主演作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』が先ごろ日本公開されたばかりの彼は、2004年の『リチャード・ニクソン暗殺を企てた男』を皮切りに、自身も主演した『アビエイター』(2004年)、『スーパー・チューズデー〜正義を売った日〜』(2011年)など、プロデューサーとしても手腕を発揮しています。

ディカプリオとプロデューサーに名を連ねるジェニファー・デイヴィソンによると「彼は本作の脚本に惹かれてプロデューサーに名乗りをあげた」のだそうです。そして、バッドマンとゴッサムシティの関係になぞらえて、「ロビン・フッドもノッティンガムが必要としていたのね」と語っています。つまり本作は“特別”で“ユニーク”な一作を手掛けることを信条とするディカプリオのハートを見事に射止めたシノプシスだったわけです。

2. 新解釈のロビン・フッド物語

そもそもロビン・フッドとは、中世イギリスで吟遊詩人たちのバラッド(歌物語)で語り継がれてきた伝説上のアウトローでした。その起源には幾つもの説があり、キャラクターも複数の人物にまつわる伝承が混ざり合ったものだと言われ、幾つかの物語が存在します。そのため、クリエイター創作意欲が掻き立てられるのか、1800年代の文学作品に始まり、これまでに数々の映画、アニメ、テレビシリーズなどが作られてきました。

特に映画はそれぞれの作品が各々の解釈で描かれています。2010年のリドリー・スコット監督作『ロビン・フッド』のように、やはりロビンが“ロビン・フッドになるまで”を含む作品もあれば、ショーン・コネリーとオードリー・ヘプバーン出演の『ロビンとマリアン』(1976年)のように“その後のロビン・フッド”を描いた作品もあります。これらのロビン・フッドを比べるだけでも、ちょっと楽しくなりますね。

この『フッド:ザ・ビギニング』は、まずロビンとマリアンの出会いから始まります。
フッド:ザ・ビギニング
若き領主だったロビンはマリアンと恋に落ちますが、十字軍に徴兵されます。
フッド:ザ・ビギニング
しかし、生死をさまよった4年に渡る兵役を経てアラビアから帰国すると、自分は2年前に戦死扱いとされ、領地も財産もノッティンガム州長官(ベン・メンデルソーン)に没収されていました。しかも領民は鉱山へと追放され、重税に苦しめられ、やはり炭鉱に追いやられていたマリアンは、新たな恋人のウィル(ジェイミー・ドーナン)と生活を共にしていたのです。
フッド:ザ・ビギニング
こうして失意のどん底に落ちるロビンとタッグを組むのが、戦地で敵だったはずのジョンです。アラビアの戦士だったジョンは、息子の命を奪った政府に復讐心を燃やしています。伝説で広く知られる怪力の大男“リトル・ジョン”は、言わばロビンの忠臣でしたが、本作のジョンはロビンを“ロビン・フッド”へと導き、弓矢の達人にまで育て上げる、相棒にしてコーチのようなスタンスに。ここがまず本作の大胆かつ “ユニーク”な解釈です。
フッド:ザ・ビギニング
そしてロビンは宿敵ノッティンガム州長官の前に現れると、戦地から帰った領主として“スパイ”のように近づき、取り入り、その裏で、ジョンのサポートのもと、頭巾(フッド)で顔を隠して政府の軍資金を盗み始めます。マリアンにも秘密のデビュー戦です。こうして本作のロビン・フッドは世渡り上手の領主と復讐に燃える義賊という二つの顔を持っていくのです。
フッド:ザ・ビギニング
政府にたった二人で戦いを挑むロビンとジョンですが、一方でマリアンにもウィルにもそれぞれの思惑が。その狭間でいい味を出しているのが、タック修道士を演じるティム・ミンチン。ミュージシャン、俳優、コメディアン、作家とマルチな顔を持つティムは、気弱そうに見えて実はノッティンガム州長官に屈しない(というかやたらと逆鱗に触れる)タック修道士を独自のカラーで演じています。

そこにもうひとり、冒頭からロビン&ジョンと対峙するオズボーンにはポール・アンダーソン(『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』、『荒野の近い』)が。古くからの物語にも登場する“タック修道士”と“ガイ・オブ・オズボーン”もまた本作独自の設定が成されています。それぞれのキャラクター配置の妙にも劇場で注目してみましょう。

3. “何でもアリ”のシューティングアクションとアート・ディレクション

また本作の大きな見どころは、全編を通してアーチェリーと馬を中心に展開されるスピーディーなアクション。カーチェイスに見立てたようなホース・アクションはなかなかダイナミックです。そして弓。これが結構な迫力で、装甲も壁もぶっ壊します。
フッド:ザ・ビギニング
何より、ロビンがジョンから仕込まれる薪(たきぎ)製の弓がハンパじゃない破壊力。リボルバー並みの速さで、尋常じゃない連射です。アーチェリーの達人から指導を受けてトレーニングを積んだエガートンとフォックスが、見事な運動神経を発揮しています。ロビンが使う弓以外にも、メカニカルなクロスボウなど思考を凝らした数々の武器が登場するのでそちらもチェックを。

衣装は前述の『ロケットマン』、そして『ボヘミアン・ラプソディ』(2018年)のジュリアン・デイ。いずれのコスチュームもシックかつスタイリッシュです。武器、衣装、さらに美術も、いずれもキャラクター同様、時代性に囚われず、自由な解釈で描かれています。後半のパーティーシーンでは、(短いながらも)数々のアート・ディレクションの遊び心が見られます。

ちなみに編集のジョー・ハッシング、音楽のジョセフ・トラバニーズは『グレイテスト・ショーマン』を手掛けていました。本作にはダンスシーンこそありませんが、個人的にはミュージカル的な盛り上げのテンポやリズムの小気味良さが感じられました。

物語はノッティンガム州長官よりド悪いラスボスの枢機卿(F・マーレイ・エイブラハム)の登場で、ロビンもジョンもそれぞれにピンチを迎えます。二人の闘いの顛末は? ロビンとマリアンの運命の行方は? 領民の平和は? 新解釈のロビン・フッドと出会う『フッド:ザ・ビギニング』は、10月18日(金)より全国ロードショーです。もちろんロビン・フッドの伝説を知らなくても、軽快なアクション映画として楽しめますので、是非、劇場でご覧ください。

(参考資料/本作プレス向け資料)

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映画『フッド:ザ・ビギニング』
10月18日(金)、全国ロードショー
https://hood-movie.jp/
配給:キノフィルムズ
© 2018 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.

Text by Uchida Masaki


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内田 正樹

内田 正樹

エディター、ライター、ディレクター。雑誌SWITCH編集長を経てフリーランスに。音楽をはじめファッション、映画、演劇ほか様々な分野におけるインタビュー、オフィシャルライティングや、パンフレットや宣伝制作の編集/テキスト/コピーライティングなどに携わる。不定期でテレビ/ラジオ出演や、イベント/web番組のMCも務めている。近年の主な執筆媒体は音楽ナタリー、Yahoo!ニュース特集、共同通信社(文化欄)、SWITCH、サンデー毎日、encoreほか。編著書に『東京事変 チャンネルガイド』、『椎名林檎 音楽家のカルテ』がある。

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