チーニーの直営店がイギリス本国コベントガーデンにて新オープン | BRITISH MADE Staff blog

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チーニーの直営店がイギリス本国コベントガーデンにて新オープン

こんにちは。
BRITISH MADEオンラインショップの松井です。

先日からオンラインショップ限定で開催されおります“シューズ交換返品送料無料キャンペーン”
オンラインでのお買い物の失敗を気にせず、実際の商品イメージ、サイズ感、コーディネートなどご納得いただけるまでお買い物が楽しめるといった皆様への日頃の感謝の気持ちを込めたスペシャルキャンペーン、チェックして頂いておりますでしょうか。
本サイトにて公開しておりますスタッフが選ぶチーニーのサイズガイドをぜひご覧いただきながら選んでみてください。
(次はウィメンズのサイズガイドを企画しておりますのでぜひ乞うご期待ください。)

さて本日はチーニー繋がりで、イギリス本国にて新たにオープンしたチーニーのフラッグショップをご紹介したいと思います。

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場所は首都ロンドンに位置するコベントガーデン。

コベントガーデンと言えば観光客が集う、多くの商業施設が立地される賑やかな街。
セレクトショップやブランド直営店も多く、日本でも認知度が高いハイカジュアルブランドのショップも集まるファッション好きも唸る街です。
その街の中心部から約200m離れた横道に入った場所、日本ではお馴染みのイギリスブランド、フレッドペリー、ナイジェルケーボンなどの並びに、チーニーの新店がオープンいたしました。

最初にオープンした店舗はライムストリート、次にボーレーン、更にピガデリーアーケード、スピタルフィールド、ジャーミーストリート、リーズ、ケンブリッジ、そして今回のコベントガーデン。ロンドン市内では5店舗目に当たります。
その5店舗が全て同じロンドン市内にあることにまず驚きます。ショップがそれぞれが独立した個性を持ち、ブランディングが確立されているからこそ成り立っているのだと思います。

早速店内を見てみましょう。

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1階がショップスペース、地下にもスペースがありそちらは商品ストック兼オフィスとなっています。
間取りは約45~50坪とかなり開放感がある広さ。また、建物内にはキッチンもありサンドイッチやコーヒーなど軽く楽しめる飲食物の提供も行っているなど店舗独自のサービスも展開しています。

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内装は繊細かつミニマルなデザイン。とても現代的な雰囲気です。
イギリス本国にあるチーニー直営店は全店このようなモダンなイメージを持ちつつも、ファクトリーイメージ、シューズをしっかりとフォーカスした見せ方に拘るなど物作りに対するリスペクトが感じ取れるお店となっています。

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店内の家具や什器類はミッドセンチュリーのものを採用。また、照明器具にはチーニー別注のレザー製のランプシェード(証明用の傘)を使用するなどショップイメージの統一性にもブランドらしい強い拘りが感じ取れます。

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他店舗よりも広く展開されたフィッティングエリア。
フィッティングの際、開放感がある場所で快適な気持ちでシューズを履いてもらいたいというユーザビリティを考慮した空間作りとなっています。

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壁にはシューズ作成工程時のペーパーパターン、メダリオンカッティング、丁寧に鞣された革の展示など通常のショップでは味わえないファクトリーの雰囲気、背景を切り出し、見た目も楽しませてくれるディスプレイとなっています。
パンチングボードにあえてソールを向けてシューズをディスプレイするといった点など、普通のお店では中々見られないミュージアムギャラリーのような面白さがあり、何時間でも居たいと思わせてくれます。

こういったフリーに見て回っても楽しませてくれるのもお店として重要なサービスの一環だと改めて気付かされます。
なにより、ぼんやりと不透明だったイメージを分かりやすく具現化し目に見えるようにすることで、お客様の情報ベースを作り上げることが重要だと感じます。前もっての説明があるとないとでは伝わりやすさが全く違います。

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通りに面したウィンドウの裏側には小さなテーブルがあり、そちらでシューポリッシュの実演しています。
シューズの知識が豊富なスタッフがポリッシュしている姿はついつい目を引くものがあります。

ショップサービスの1つとしてスタッフがポリッシュをしてから商品をお渡しするといったチーニーの店舗独自の取り組みもございます。
既にチーニーのシューズをお持ちの方にも無償でポリッシュしてくれるという嬉しいサービスで、仕事のお昼休み中にわざわざショップまで来てシューズを預け、帰宅する際に引き取りに来るといった方も中にはいらっしゃるとか。
お客様との交流を深めることで距離感が非常に近くなる、なんとも靴屋らしい素敵なサービスです。

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居心地が良く、見た目も楽しませてくれる、さらに絶妙な距離感のスタッフがいるお店。
シューズブランドの直営店といった少々敬遠しまいがちなイメージでも、何も無くてもついつい足を運んでしまいたくなる人が沢山いらっしゃるのも頷けます。

また、お店では3ヶ月に1回、定期的にイベントが開催されています。

その代表的なイベントがウィスキーナイト。

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ウィスキーナイト企画発案者でもあり店長でもあるマーク氏。
お酒好きということもあり弊社代表がお土産として送った日本酒が凄く絵になります。
日本酒はイギリスの方も好んで飲まれるとの事です。

この企画の発端はシューポリッシュサービスで交流が深まり出来あがった小さな友人関係やサークルに向けて何か出来ないか?といったことが背景にありました。
そんな人たちを金曜日の夜に招き、ウィスキーを飲みくつろぎながらシューポリッシュや、スタッフともトークを楽しめるお酒好きのイギリスらしい、お店との距離感の近いイベントになったのです。
やはりこういった行事があると定期的にショップや、ショップスタッフ、そしてなんとなく気になるシューズに会いに行けるキッカケにもなります。

自分たちがこういうお店があれば良いのに!というアイディアを実際にお店に落とし込み、エンドユーザーへ届ける前にまず自分から楽しみ仲間を巻き込んでいく、ただ格好良いショップというだけでなくそんな徹底した姿勢や思いが伺えます。

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そんな素敵なショップを任されている責任者はこちらのマーティングレー氏。
年齢は約70歳前後、白髪でカッチリとしたスーツスタイル、背が高くとても恰幅が良いまさに英国紳士を象徴するような方。

実はこの方は10代から約65歳までの50年もの間チャーチのお店に勤めてきたという経歴の持ち主。
チャーチ家がチーニーを買収しブランドをスタートしたタイミングでチーニーへ移動した、チャーチファミリーに強いリスペクトを持つ信頼の置ける人物です。

近日ショップの向かいには高級ホテルが建設され、アップマーケットのお客様が回遊する想定にオープンしたという入念なリサーチの元、出店の舵を取ったのもマーティン氏です。
現在あるチーニーの店舗も全て市場調査、そしてこの場所にはこんなコンセプトならフィットするのではないだろうか、という鋭い視点と提案の上、出店されています。

ユーザビリティを優先に考慮した空間づくり、お客様を楽しませる店舗独特のサービス。
このショップのパーソナリティはその信頼ある経歴から抜擢され非常にポジティブな人間性を持つマーティン氏だからこそ成せる業。
この人がいたからこそ、お店に人が集まり、軌道に乗ってこのロンドン市内の5店舗目が生まれるに至ったのだと思います。

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ザックリとご紹介させていただきましたがいかがでしょう。
チーニーは決してシューズだけではなく、自身のパーソナリティを深く理解した上、トータルで勝負をしているブランドだということが分かります。

ブランディングのみならず肝心のシューズの品質も年々進化しています。
現在のチーニーの工場長はエドワードグリーンにて数十年勤めてきた経歴の持ち主。
当然そのプロダクトレベルの基準も同等、それ以上のものになっています。

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さらに特筆すべきは原皮、資材の有効利用。
シューズを作る際、使用される革は1頭分のおよそ半分程度と言われています。
お腹の部分に向かうにつれて柔らかく皺感ができるため、安定して品質が良いとされる背中の部分以外は捨てられてしまうからです。
レザーはとても高価なため、捨てる部分が多くなるとその分自然とプライスも上がってきます。

チーニーではアッパーやトゥは最高品質の革を採用しつつ、目に見えない土踏まずの部分にはあえて同じ革からとれた柔らかい部分の革を採用するなど、徹底した資源の有効活用を行なっています。

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「チーニーはコストパフォーマンスが良い。」といった印象をまずお持ちになられる方も多いと思いますが、実はこのような資材の有効活用をする背景があり、他のブランドにも勝るとも劣らないハイクオリティな品質を持ち合わせながら、このリーズナブルなプライスを実現出来ているのです。

プロダクトの品質は落とさず、沢山の人に届ける為プライス面を考慮した、まさに企業努力の結晶です。

プロダクトだけの提案だけではなく、その人たちへの日常的なスタイル寄り添ったストーリーを提案する。
お客さんから見て製品以外にも楽しめることを一貫してやり続けるという姿勢、こういった目で見えない部分は決して真似が出来るものではありません。

きっと現代のお店にはそういう面白いものがあると思わせてくれるソフトウェア、アナログで暖かみのあるものが必要なのだなと思います。
相変わらず長文と拙い文章ですが最後までありがとうございます。
自分としてもBRITISH MADEとして出来ることをオンオフライン問わず様々な角度から取り入れて考え続け、落とし込んで、誰かの為に向けたものを実現していきたい次第です。

引き続きBRITISH MADEをどうぞよろしくお願いいたします。

BRITISH MADE オンラインショップ 松井