デジタル全盛な時代にあえてアナログな時計を身に着ける愉しみ | BRITISH MADE Staff blog

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デジタル全盛な時代にあえてアナログな時計を身に着ける愉しみ

気づけばあっという間に3月。花粉症に苦しむ上司を横目に、徐々に咲き始めている桜が満開になるのを楽しみに過ごしている自分がいます。家の近所にある坂道が桜の隠れた名所になっており、そこは毎年期待を裏切らない幻想的な景色を見せてくれます。ワクワクが止まりません。

そんな止まらないワクワクを、さらに高めてくれるようなアイテムが最近入荷してきました。グレンロイヤルがリリースしたブライドルレザー製のウォッチベルト。正直少々マニアックなのではありますが、新生活やちょっとした気分転換をしたい時にうってつけのアイテムとなっています。興味がある方はぜひお付き合い頂ければ幸いです。

WATCH BAND ¥11,000(税込)

ちなみに皆さんは腕時計はされていますでしょうか。スマートウォッチやスマートフォンが広く普及している世の中では時計は不要と思っている方も多い事でしょう。実際私の周りにもそういった方は多くいらっしゃいます。

ただそんな時代だからこそ、あえて時計と向き合うのも一興ではないかと思うわけです。時計を持たない理由として、買うべきブランドや背景を知らない、興味はあるけど調べるきっかけがないというお客様の声をよく耳にします。

順番は前後するかもしれませんが、レザーに関心がある方であればウォッチベルトから興味を持って、時計に目を向けてみるというのも面白いのではないでしょうか。

今回のウォッチベルトの形式はNATOベルト(もしくはNATOストラップ)と呼ばれる形式の物。諸説あるのですが、この形式のベルトを最初に支給品として取り入れたのは英国軍と言われています。1940年代から50年代にかけて支給されていた英国軍時計には、これに似た形式のベルトが採用され始めていたようです。NATOベルトと呼ばれるに至るには、NATO同盟に関連する製品の管理番号(ストックナンバー)や書類に関連しているそうですが、ざっくりとした情報しか確認できずこちらは割愛させて頂きます。

軍に実際に納品していたブランドとして、Phoenix(フェニックス)社の物が現在でも有名かと思います。手仕事で一本一本仕上げるハンドクラフト感と、何度使っても壊れないタフな実用性を併せ持った銘品です。個人的に大好きで私物の時計にも付けて愛用しています。かのジェームス・ボンドがロレックスのサブマリーナに装着していたベルトもフェニックス社の物だったそうです。スポーティーかつドレッシーさを感じさせるサブマリーナに、ミリタリーの要素を取り入れる柔軟な感性とファッション性に思わず脱帽といった所でしょうか。

こうした逸話にも諸説あるので、本当にフェニックス社の物を使っていたかは定かでない気もしますが、想像や妄想を膨らませるのも楽しみの一つだと思っています。興味を惹かれた方は別途調べて見ても面白いのではないでしょうか。

ちなみにレザー素材でNATOベルトの形式のものは、他ブランドでも展開されています。しかし、ブライドルレザーで作られたものは個人的に見たことが無く非常に珍しいのではないでしょうか。特有の光沢感とタフさがある素材ながら、実際に時計につけると馴染みも良く丈夫ゆえに実用性も高いことがわかります。クロコダイルや牛革など様々な素材のベルトは多数存在しますが、そうしたものに比べると武骨さであったり素朴な素材感の良さが引き立っているように感じます。

かん幅は18mm対応のみとなっており、カラーバリエーションは3つをご用意しています。文字盤や使用しているレザーグッズに、ベルトの色味を合わせるのも良いでしょう。今回は黒文字盤にはシンプルにブラック、白文字盤にはオックスタンを組み合わせてみました。

細かい部分ではありますが、金具の光沢を消す加工をしているのもポイントが高いです。ミリタリーに由来するアイテムは、光の反射を抑えるために金属にこうした加工を施すことがあります。小さいひと手間ではありますが、雰囲気を引き締るのに一役買っています。

ちなみに今回黒文字盤のモデルはミリタリーウォッチのレプリカとなっており、本体も光沢のないマットな仕様になっています。こうしたミリタリーがベースになった物同士を組み合わせるのも良し、ドレスウォッチにあえて合わせるのも良し。懐の広さを感じさせるアイテムに仕上がっています。

GLENROYAL – DUBBIN (WAX) ¥3,300- (税込)

GLENROYAL – BRUSH S ¥3,080-  (税込)

個人的な経験ではレザーベルトは消耗品であり、長くても1年くらい使えば交換と思うのですが、この製品はもっと永く使ってみたい意欲に駆られます。時計からベルトを外し、ブラシとワックスでメンテナンスをして、時計もチェックしながら使う。そうすることで双方が長持ちする、まさに英国らしい価値観を感じることができるアイテムではないでしょうか。

少し長くなりましたが、今日は時計ベルトにまつわるエピソードを含めお話させて頂きました。このブログを見て時計について話したいと思った方がいたら、ぜひお店までお越し頂ければ嬉しく思います。時計に関してはまだまだ若輩者ですが、時計談義に花を咲かせられればと思います。皆さまのご来店をお待ちしております。

 

青山本店 栃堀

 

ブリティッシュメイド 青山本店
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