これは衣装ですか!?イギリスの制服のお話 | BRITISH MADE Staff blog

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これは衣装ですか!?イギリスの制服のお話

夏も終わりに近づいておりますが皆さまいかがお過ごしでしょうか?

 

先日実家に帰省した際に本棚の中から『英国男子制服コレクション』という本を見つけました。6〜7年前に自分の中でイギリス熱がアツい時期があり、イギリスにまつわる製品や資料を収集していたのですが、その時に手に入れたものだと思います。「制服マニア」というと意味合いが変わってきそうですが、普段の服装に制服的な要素を取り入れたい私としては大変興味深い内容でしたので、本日はその中からイギリスの制服についてお届けしたいと思います。

 

日本で制服というと、ブレザーや学ラン、セーラー服などが一般的かと思われます。その中でもさまざまなデザインがあり、制服のデザインで進学する学校を決めたなんていう方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

私自身も中学時代は学ラン、高校時代はブレザー、自動車整備を学んでいた専門学生時代はつなぎといったさまざまな制服を着用してきました。特に高校時代はブレザーの下にパーカーを着るといった着こなしで周りと差をつけておりました。

 

そんな話はさておき、学校制服発祥の国といわれているイギリス。数百年の歴史を持つ名門校の制服には日本には見られない独特のデザインのものがあります。テイルコートスタイルのイートンカレッジ、世界最古の制服のクライスツホスピタル、日本でも定着しているブレザースタイルのハロウスクール。今回はこの3つの名門校の制服を紹介したいと思います。

 

・Eton College (イートンカレッジ)

皆さま、イギリスの制服と聞いて何を思い浮かべましたか?日本人がイギリスの制服と聞いて真っ先に思い浮かべるのは、テイルコート(燕尾服)姿の学生達が学ぶイートンカレッジではないでしょうか?ちなみに私はホグワーツ魔法魔術学校を思い浮かべました。


image from etoncollege.com

 

上着にあたるテイルコートに品格を感じますね。テイルコートの下には白いシャツにくるんと丸まる白のタイをつけ、黒いウエストコートにピンストライプのトラウザーズといった制服です。

image from etoncollege.com

 

イートンカレッジの制服は時代とともに何度か変化してきました。一時は上着もテイルコートではなく、お尻が隠れない長さのものでした。また、寄宿舎の監督生や特に優秀と認められた学生は白いボウタイをつけ、さらに格上のエリート学生はウエストコートを自分の好きな色や柄にでき、トラウザーズもグレーの千鳥格子柄に変わります。

 

余談ですが、私がテイルコートを初めて見たのはおそらく小学生の時でした。卒業式で校長先生が着ていたのを見たのが初めてだと思います。当時はファッションに関して特に関心はなかったのですが、その時の私は「偉い人が着る服」という感想を持ちました。

 

・Christ’s Hospital (クライスツホスピタル)

クライスツホスピタルの制服は世界最古といわれており、その姿は非常にクラシカルで修道士のようですね。まさにハリーポッターに出てきそうな雰囲気です。

image from christs-hospital.org.uk

image from christs-hospital.org.uk

 

濃紺のくるぶし近くまである「ブルーコート」と呼ばれる長い上着、白いシャツに白の長方形のタイ、膝丈のズボンにイエローのハイソックス。女子はズボンの代わりにプリーツスカートをはき、短めの上着、フォーマルなシーンではレースのタイを着用するようです。

 

1552年の創立当時は貧困層の子供達を集めた学校だったため、ロンドン市民の寄付によって作られた制服を着用しておりました。ブルーとイエローの組み合わせは染料が安かったため、他の慈善学校と区別するためなど諸説あるようです。また、最終学年の学生と優秀な学生はベルベットのカフス付きのブルーコートになり、ボタンの数も増えます。

 

これも全くの余談ですが、クライスツホスピタルは共学ということで、イギリスの学生は制服デートなどはするのでしょうか?日本ではディズニーリゾートなどが人気ですが、イギリスの学生はどこに行くのでしょう?グロスター大聖堂?レドンホールマーケット?ハリーポッターのロケ地に似合いそうな制服ですよね。私ならキングスクロス駅の9¾線の柱に飛び込んでみようと思います。

 

・Harrow School (ハロウスクール)

ブレザーにストローハットのスタイル、エンブレムの無いブレザーですが帽子でハロウスクールの学生だとわかりますね。

Image from harrowschool.org.uk

Image from harrowschool.org.uk

Image from harrowschool.org.uk

 

濃紺のブレザーにグレーのトラウザーズ、白いシャツに黒のネクタイというスタイル。そして季節に関係なく、ハロウハットと呼ばれる紺色のリボンを巻いた麦わら帽子をかぶります。

 

このスタイル、麦わら帽子はかぶりませんが私も普段の勤務の際によく取り入れております。「それってよくあるジャケパンスタイルでは?」と思うかもしれませんが、その通りです。

 

そんな時はブリティッシュメイドでも取り扱いのあるサッチェルバッグを組み合わせてみましょう。遠目で見たらハロウスクール生に見えなくもないですよね。

Image from harrowschool.org.uk

 

こちらの学校でも制服に格付けのようなものがあります。例えば寄宿舎の監督生はハロウハットのリボンとネクタイに校章をつけます。また、教会に行く日曜日と特別なイベントの時はテイルコートスタイルになり、シルクハットをかぶります。芸術やスポーツの優秀生たちは、テイルコートの下に着るウエストコートの色がグレーや赤でほかの学生と違います。

 

いかがでしたでしょうか?イートンカレッジのミュージアムやハロウスクールの制服ショップなどでは関連のグッズを買うこともできるみたいです。みなさまイギリスに行かれた際に是非足を運んでみてはいかがでしょうか?

 

丸の内店 鈴木

 

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