カメラを片手にイギリスへ。 めくるめく世界への旅に飛び込んで 〜フォトグラファーの本棚〜

2020.05.07

こんにちは。イギリス在住大学生の伴あかねです。

前回の記事“フォトグラファーの本棚”が好評だったので、また今日もわたしの本棚について語ってみようと思います。

今日ご紹介するCEREAL MAGAZINE(シリアル・マガジン)は、前回フィーチャーしたHoxton Mini Press(ホクストン・ミニ・プレス)と同じ、英国発のインディペンデント出版社です。

CEREALはキュレーションマガジン、むしろそれらより本としての至高の美しさを兼ね備えていると言っても過言ではないほど、細部までこだわり抜かれたヴィジュアル作りに定評があります。

前置きが長くなってしまうので、早速語り始めましょう!

この連載では、全力で好きなことを書かせいただいているので、毎度のことながら少々”Fondness”(=あまりに愛情が溢れてたまらないほどの趣味嗜好)が強いかもしれません。どうぞお付き合いください!

小さなオフィスから世界へ、CEREAL Magazine

まず、CEREALの魅力を簡単な言葉で説明すると

― ミニマリスティックなデザイン
― 上質なヴィジュアル、そしてタイムレスなクオリティ
― 1つ1つの言葉選びが丁寧で、キャプションまでもがスタイリッシュ
― 思わず手を止めて見てしまうような美しい装丁デザイン

といったところでしょうか。わたしも書きながら、思わず感嘆のため息が出ちゃいました。どうですか、もう読みたくなってしまったでしょう?

毎回、世界各地の様々な場所にスポットライトが当てられ、各地の洒落た観光スポットやホテル、レストランなどが紹介されます。様々なジャンルの巨匠たちとのインタビュー記事も必読です。

(オリジナルは英語、その他韓国語やロシア語などに翻訳されたバージョンもありますが、まだ日本語版は作成されていないようです。)

質感と感覚と、生まれる愛着。

前回「モノ」としての写真、そして紙媒体の素晴らしさについて言及しましたが、もう少し深いところまで触れてみましょう。

視覚と聴覚から得る情報に癒着するWeb媒体と、紙媒体の圧倒的な違いはなんでしょうか。
紙1枚1枚から感じられる手触りや匂い、読み進めるたびにページが重なる音、指から紙へと伝わる温度、、、あなたが感じるすべての感覚。これが最も大きな違いです。

こうした情緒的価値、つまり愛着は、感覚に訴えかける強さを持ち合わせています。心に深く届いたものは記憶にとどまりやすく、何か似たような質感を感じた時に思い出しやすくなります。

CEREALはまさに、そんな「上質でタイムレス」な媒体であると言えます。
この号では、東京、シアトル、ウィーンが特集されていました。
アナログとして手元に存在することによる、所有性。そして記憶として密接に繋がれ、場所に紐付いた存在感。

手を伸ばせば肌で感じることができる、その感覚が忘れられなくてやっぱり最後には紙を選んでしまうんですね。

紙メディアは、人々をデジタルから解放する

Stay Homeな毎日が続いていますが、皆さんはいかがお過ごしですか?

私は2ヶ月近くずっと家ごもりしているのですが、家族との時間やオンラインでの友人たちとのコミュニケーションが増えました。こうして思うように会えない日々が続いても、手のひらで簡単にコミュニティと繋がれることはすごくありがたいですよね。
当たり前の幸せを忘れがちな忙しい毎日。こうして家族と過ごす時間はかけがえないのないものです。
ミモザ 今年の母の誕生日には、家にいても春を感じられるミモザのアイテムを贈りました。
思い返せば、わたしがまだ小学生の頃。まだ子どもたちが携帯を持っていなかった時代でした。「ぼーっと何もしない」、言い換えれば内省する時間がもっとたくさんあったのでは、とふと感じています。

そして今では、誰もが「一瞬」でオンラインに繋がれてしまう社会になりました。しかし多くの人が「無の時間を過ごす」のが耐えられない、という癖に慣れてしまっているのだそうです。“おうち時間”も、ひたすらSNSのタイムラインにかじりついて旬の話題をピックアップしたり、ネットで仲間とつながっていたりしてないと落ち着かない。
本棚
でも、こんな時だからこそ。ゆったりとした時間の流れの中に身をおき、オンラインと距離をとる瞬間があってもいいのではないでしょうか?

それは、世界へのどこでもドア。

目まぐるしい毎日で心の余裕を失ったり、視野が狭くなってしまうことは誰にでもあります。そんな時、ふっと何もかも手放し、忘れかけていた感覚を取り戻すように、旅をしたいと心が欲するときはありませんか。

遠い場所にふらっと訪れることはなかなか出来ないものの、あなたが今からでもそれを体験できる、とっておきのアイテムがあります。

CEREAL City GuideはCEREALがマガジンとは別に発行しているガイドブックです(これまでに発行されたガイドブックは、ロンドン、パリ、ニューヨーク版など)。

これは、ただのガイドブックではありません。

CEREALマガジンの世界観はそのままに、「その場所の空気感をそっと封じ込めた瓶」のような一冊なのです。

皆さん、ボトルメールって聞いたことありますか?パッと思いつかない人もどんなものか説明を聞けば、すぐにピンとくるでしょう。

小さなガラスボトルに手紙を入れて、海に放り投げてみる。波と風に流されて、それはいつか見知らぬ誰かの元に届く。ボトルから手紙は取り出され、遠い場所へ想いが伝わります。
ミモザ
わたしはこの本に出会ったとき、まるでボトルメールのようだなあと思ったのです。

送り手と読み手が奇跡的に出会うことで、この海を越えたやり取りは成立します。

イギリスで生まれたこのガイドブックは、日本にいる読み手に届き、わたしは作り手の想いを馳せながらページをめくる。そしてその本は、一瞬にして旅先まで連れて行ってくれます。

公式ウェブサイトではトラベル、アート、デザイン、スタイルのジャンルごとの記事や、City Guide bookには掲載されていない旅先の記事も読める、電子版のトラベルガイドも公開されています。

紙面を繊細に飾る写真、それにそっと寄り添う文章。それはとても美しく、目を見張るものがあります。
本棚 この本棚は、その時々に大切にしたいコンセプトを丁寧にディスプレイする場に。
さて、今日は自宅で「ページをめくって、世界へ旅をする」のにとっておきのCEREAL Magazineをご紹介しました。いかがでしたか?

それでは、あなたも素敵な“おうち時間”を。


〜フォトグラフィー作品はこちらから〜
InstagramWebsiteにて、とっておきの作品たちを公開しています。
デスク
イギリスだけでなくヨーロッパ各地の旅先で撮ったものや、
英国大学のプロジェクトとして作り上げたもの、
そして悩み抜いて選んだお気に入りの写真たち、

ぎゅぎゅっと詰め込みました!

こういう時だからこそ、家にいながらヨーロッパを旅したような気分に浸れる
コンテンツをお届けします。ぜひ覗いてみてくださいね。

それでは、次回もお楽しみに!Have a lovely weekend

Text&Photo by Akane Ban


plofile
伴あかね

伴あかね

現役大学生、フォトグラファー。
日本の高校を卒業後、 19歳の時に単身渡英。カメラを片手に英国と日本を行き来し、ノマドフリーランスのフォトグラファーとして活動している。普段は英国大学で写真を専攻しながら、“ヨーロッパの空気を纏う瞬間”をテーマに日常のワンシーンを切り撮る日々。日本食、イギリス英語、ハリーポッターが大好き。

www.akaneban-creative.com

伴あかねさんの
記事一覧はこちら

同じカテゴリの最新記事