「ラブリーなサボテン!どこで買ったの?」
ロンドンに住む知人のおしゃれなキッチンの窓辺に、サボテンと多肉植物の鉢が3つセンス良く並べられているのが目について、思わず聞いてしまいました。
「バタシーにあるちょっと珍しいガーデンセンターで買ったの。」
そう聞いた数週間後に、別の友人からも「バタシー・フラワー・ステーション」でハーブの苗を買った、と聞きました。
「まさかこんなところにガーデンセンターがあるとは思わないような場所にあって、行くとつい長居してしまう。」「何も買わなくても、つい立ち寄ってしまう。」そんな風に言われたら、行ってみたくならないはずがありません。
ハーブや野菜の苗も豊富に揃っている。 「バタシー・フラワー・ステーション」は、その名前から想像ができるように、ピンクフロイドのアルバムカバーで有名なバタシー・パワー・ステーション(発電所)からほど近く。生花市場「ニュー・コベントガーデン・マーケット」のあるヴォクソール駅からバスで約15分のところにあります。
バス通りから見える看板には、ロンドンで(多分)一番長いガーデン・センターと案内が。
フローリストでは、花束やアレンジの注文も可能。 2つある入り口の片方は、入ったすぐが花屋さんになっていて、季節の切り花が取り揃えられています。そして、奥に入っていくと、そこは、まるで鰻の寝床のように長くのびたガーデンショップ。これでもか、というくらい、幾重にも緑が重なって見えるそこには、鉢植えの多肉植物が並んだ小さな小屋、ハーブの苗、室内のインテリアにマッチする大きな観葉植物。そしてもちろん、花苗もあります。
イギリス家庭の庭によくある小屋(シェド)を使って、サボテン売り場に。
人気のサボテンもよりどりみどり。 マネージャーのジョンさんに伺っても、あまりにたくさんの植物があるのと、それが毎週どんどん入れ替わるので、いったいどれだけの種類があるかはわからないと言われてしまいました。
「植物が大好きだから、それを売ることを仕事にしただけ。」そう言うジョンさんは、2012年に同店をオープンして以来、植物に対する情熱と知識、そして丁寧でフレンドリーな対応で、ここを訪れた人々から信頼を得て来ました。
植物が好きでたまらないというマネージャーのジョンさん。
手作りのサインが親しみを感じさせる。
配達を待つ花束。 地元客がひっきりなしに訪れ、『タイム・アウト』誌でも、ロンドンのベスト・ガーデン・センターのひとつに選ばれた同店。足を運んでみれば、ゆったりとした空気の流れる空間で、まるで誰かの家の庭に紛れ込んだかのような気持ちになります。
「近所に住んでいるから、特に買う予定はなくても、散歩の途中につい立ち寄ってしまうの。ここでずいぶん植物の名前を覚えたわ。」 紫陽花の苗を熱心に選んでいる女性が話してくれました。
花苗の鮮やかな色が目をひく。
眺めているだけで、緑のパワーが体にしみこんでくるよう。
植木鉢も色、形ともにさまざまなものを選ぶことができる。 5月になっても、イギリスではコートを羽織って出かけないとならないような寒い日も少なくありません。でも、ようやく霜がおりなくなって、庭で花や野菜を育てられる時期が来たら、短い夏の間にそれを存分に楽しむため、イギリスの人々はガーデニングにいそしみます。
また、熱心なガーデナーでなくても、庭がなくても、インテリアのひとつとして、家の中に多肉植物、観葉植物を置いているというロンドンっ子も少なくありません。
ロンドンの住宅街にひっそりと佇むこのガーデン・センターは、そんな人々を惹きつけてやまない場所なのでしょう。
入り口にたつだけでワクワクしてくる場所。
すぐ近くには再開発中のバタシー発電所が。 再開発で注目を集めるバタシー・パワー・ステーションの近くですが、この場所は、このまま穏やかでゆったりとした雰囲気をずっと残していてほしいと願います。
ロンドンに住む知人のおしゃれなキッチンの窓辺に、サボテンと多肉植物の鉢が3つセンス良く並べられているのが目について、思わず聞いてしまいました。
「バタシーにあるちょっと珍しいガーデンセンターで買ったの。」
そう聞いた数週間後に、別の友人からも「バタシー・フラワー・ステーション」でハーブの苗を買った、と聞きました。
「まさかこんなところにガーデンセンターがあるとは思わないような場所にあって、行くとつい長居してしまう。」「何も買わなくても、つい立ち寄ってしまう。」そんな風に言われたら、行ってみたくならないはずがありません。





「植物が大好きだから、それを売ることを仕事にしただけ。」そう言うジョンさんは、2012年に同店をオープンして以来、植物に対する情熱と知識、そして丁寧でフレンドリーな対応で、ここを訪れた人々から信頼を得て来ました。



「近所に住んでいるから、特に買う予定はなくても、散歩の途中につい立ち寄ってしまうの。ここでずいぶん植物の名前を覚えたわ。」 紫陽花の苗を熱心に選んでいる女性が話してくれました。



また、熱心なガーデナーでなくても、庭がなくても、インテリアのひとつとして、家の中に多肉植物、観葉植物を置いているというロンドンっ子も少なくありません。
ロンドンの住宅街にひっそりと佇むこのガーデン・センターは、そんな人々を惹きつけてやまない場所なのでしょう。


バタシー・フラワー・ステーション・ガーデンセンター&フローリスト(Battersea Flower Station Garden Centre & Florist)Photo&Text by Mami McGuinness
住所:16 Winders Rd, Battersea, London SW11 3HE
電話番号:+44(0)20 7978 4253
営業時間:9~17時(月~金曜日)、9時半~17時(土曜日)、11~17時(日曜日)
www.batterseaflowerstation.co.uk


マクギネス真美
イギリス在住18年のライター、ライフコーチ。東京での雑誌編集を経て渡英。 2004年よりイギリスを拠点に多媒体にて企画、編集、取材、執筆、コーディネイト、撮影を手がける。テーマはライフスタイル、ガーデニング、料理、人物インタビューや旅ガイドなど。メディアを問わず、イギリスの素敵なひと、場所、ものごとをひとりでも多くの方に伝えたいと活動している。『英国ニュースダイジェスト』ではイギリスの食に関するコラム「英国の口福を探して」を5年にわたり連載。イギリス料理についてのセミナー講師をしたり、文化放送、NHKラジオ、TOKYO FM等のラジオ番組に出演も。コーチングにより人生再起動ができた経験を経て、現在はライフコーチとして、人生をより良く生きたい方へのサポートも行っている。
▶︎ mamimcguinness.com
▶︎ twitter
▶︎ Facebook
▶︎ Instagram
▶︎ note