映画『キングスマン』を、より深く楽しめる。 ―スパイ・イギリス文化に関する良著4選 | BRITISH MADE

映画『キングスマン』を、より深く楽しめる。 ―スパイ・イギリス文化に関する良著4選

2018.01.17

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“スパイ×英国紳士”というテーマを、大迫力の映像とちょっと大人な洒落たセリフで描いている映画『キングスマン』。予備知識なしで観ても十分面白いですが、観る前や観た後に映画の周辺知識を頭の中にちょっと入れておくだけで、より深く物語を楽しめます。「スパイ」と「イギリス文化」という観点で、代官山 蔦屋書店の湯澤 洋介氏に4冊の本をご紹介いただきました。

■ スパイ大事典

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日本初のスパイに関する本格的な事典である本書は、一つの出来事、人名、専門用語に対して、実例を交えながら、事細かな説明がなされている。歴史的大事件の裏で暗躍したスパイたちの記録は、映画やドラマのような派手さはないが、よりリアルで刺激的だ。歴史好きな人は、その裏側が知れれば、表側をもっと好きになれるだろう。圧倒的な読み応えがあり、一生ものの本となること間違いなし。スパイ映画を見た後は、一度手にとって見ることをおすすめする。

■ CIA極秘分析マニュアル「HEAD」――武器としてのインテリジェンス

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CIAやFBIなど、国家の安全に関わる仕事をしている人達は、毎日が重要な判断の連続である。情報分析のプロである著者が、自身に降りかかってくる問題に対して、いか最適な手段を取れるか、その術を伝授してくれている。CIA職員が心がけていることの中には、私たちの日々の生活やビジネスシーンで役に立つものも意外と多い。映画で見る諜報部員たちが普段何を基準に、物事の判断を下しているのか、これを読めばその一端を知ることができる。

■ 図説 英国執事 貴族をささえる執事の素顔

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日本では、あまり馴染みのない執事という職業。ドラマやアニメでは見たことはあっても、細かい部分まで理解している方はほとんどいないはず。イギリス発祥の執事という職業にスポットを当てた本書は、そのベールに包まれた生活様式や仕事内容を細かく知ることができる。給料事情や色恋沙汰まで、ここまで分かりやすく詳細に書かれた本はおそらく他にない。読了語は自身が抱く執事への幻想と、そのギャップに驚かされるだろう。

■ 洒落者たちのイギリス史―騎士の国から紳士の国へ

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イギリスは“紳士の国”とよく言われる。学校の授業でイギリスの成り立ちは教えてもらっても、文化的な変遷はきっと教えてもらえなかったはずだ。なぜイギリスは“紳士の国”と言われるようになったのか?その時代の流行や経済状況、人々の価値基準を図れる“ファション”を通してイギリス史が語られている本書を読めば、英国紳士が英国紳士たる所以が見えてくる。

-Manners maketh man- Style of Kingsman The Golden Circle

会期:2017年12月26日(火)ー2018年1月21日(日)
会場:代官山 T-SITE
住所:東京都渋谷区猿楽町17-5
主催:代官山 蔦屋書店
問い合わせ先:03-3770-2525
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Photo&Text by Yosuke Yuzawa

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