2018.10.30

UKロックと恋、ロンドンの日常を描いた映画『モダンライフ・イズ・ラビッシュ』

バンドと恋を描いた映画というと『シング・ストリート 未来へのうた』が記憶に新しいが、この『モダンライフ・イズ・ラビッシュ〜ロンドンの泣き虫ギタリスト〜』も同じ系譜に連なる映画だ。監督はダニエル・ギル。キーラ・ナイトレイ出演の『プライドと偏見』、ダニー・ボイル監督の『サンシャイン 2057』、ブラッド・ピット主演・製作の『ワールド・ウォーZ』などで助監督を務めてきた実力派で、満を持して『モダンライフ・イズ・ラビッシュ』で監督デビューを飾った。主演はカメラマンとしても名高いエレイン・コンスタンティンが監督した映画『Northern Soul』にも出演し、バーバリーの新作フレグランス、ミスター・バーバリーのキャンペーンモデルに起用されたジョシュ・ホワイトハウス。彼の恋人役として映画『サンシャイン/歌声が響く街』での好演技が印象的だったフレイア・メーバーが出演している。
舞台はロンドン。レコード店でブラーのアルバムを選んでいる時に出会った、リアム(ジョシュ)とナタリー(フレイヤ)。リアムは音楽データを忌み嫌い、レコードやCDといったフィジカル・メディアを大切にしていて、バンドでデビューを目指す夢見るヴォーカル&ギター。ナタリーは、レコードジャケットのデザイナーになる夢を持ちながらも夢を諦めて、ふたりの生活を支えるために広告会社で働くキャリアウーマン。そんなリアムとナタリーは生活のすれ違いによって、別れることを選択する。想い出の品々を整理し、ふたりはそれぞれが選んだ道へ歩み出す。
一方、リアムのバンド、ヘッドクリーナーは伝説の音楽プロデューサーであるザ・カーブと出会って徐々に活動の幅を広げ始める。そしてナタリーは会社の同僚に惹かれていく。そんな中、ヘッドクリーナーにチャンスが訪れる。人気バンド、フォールズの前座を務めることになり、ナタリーと一緒にいた時に書いた曲を演奏し始めるが、曲が最高潮に達した時、リアムは突如感情を抑えきれなくなってステージ上で泣き出してしまい……。
売れないバンドマンとその彼女、というのは英国だけに限らず、日本でもよく見聞きするし、その関係を映画の題材にするのはありふれているとも言える。しかし、その劇中でのリアリティが多くの人の共感を呼び、新人監督ながら日本での公開へと結びついたのだと思う。例えば、ふたりが別れることになって家にあるCDやレコードをどちらのものかを確認しながら荷造りしていくシーン。試写を観た知人が「これ、やったことある。なかなかつらい作業なんだよ」と言っていたのも印象的だったし、悪天候のフェスで彼女の期限が悪くなるのもよく理解できる。また、英国のパブではおなじみのオープン・マイク・ナイト──文字通り、マイクを開放する夜ということで、飛び入りでパフォーマンスできるイベントで、そうしたパブでのシーンや、ライヴハウスの雰囲気もうまく描写されている。もちろん、随所で盛り込まれている音楽的な小ネタや、ロンドンの風景や日常もストーリーの普遍性に彩りを加えていく。
レディオヘッドやThe 1975、ザ・リバティーンズ、ステレオフォニックス、ザ・ヴァクシーンズなど、絶妙なタイミングでスクリーンから流れるUKロックのナンバーもふたりが織りなすドラマを盛り上げる役割を十二分に果たしている。 『モダンライフ・イズ・ラビッシュ』というタイトルに込められたメッセージ、そしてふたりが出した答えについて、観終えた後に色々と考えさせられることになるはず。ロンドンを舞台にした青春音楽映画とシンプルに分類できるが、その実はほろ苦い。

■ 10組20名様をご招待

BRITISH MADEでは11月9日から公開の映画『モダンライフ・イズ・ラビッシュ』に10組20名様をご招待します。応募方法は以下の通りとなります。

1. BRITISH MADEのTwitterアカウントをフォロー⇒ https://twitter.com/britishmade_jp
2. 該当ツイートをRT(リツイート)
以上で応募完了です。締め切りは11月6日(火)23時59分。
当選者の方にはDMでお知らせいたします。


『モダンライフ・イズ・ラビッシュ〜ロンドンの泣き虫ギタリスト〜』
監督:ダニエル・ギル
出演:ジョシュ・ホワイトハウス、フレイア・メーバー、イアン・ハート、ウィル・メリック
2017年 / イギリス / 英語 / 104分 / ビスタ / 原題:Modern Life Is Rubbish / 日本語字幕:中沢志乃 / 配給:SDP
http://nakimushiguitarist.com/
Twitter: @movieModernLife

© Modern Life Pictures Limited 2016

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