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プロに聞く、良い革靴の選び方 |How to choose good leather shoes

2019.06.05

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世界屈指のシューシャイナーとして何万足もの革靴を磨いてきたJohn氏。現在はビスポークの靴作りも学んでいます。そんな革靴に精通したJohn氏に良い革靴の条件と靴選びにおける注意点をお伺いしました。

Johnさんの考える良い革靴とは?

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「私の考える良い革靴というのは、その人の服装や体型に合っているものだと思います。つまり用途や目的が明確かつ、体型にあったバランスでサイズも合っている革靴ということになります。これは決して値段が高い安いではなく、大切なのは自分に起こりうる状況において、どんな革靴が自分を良く見せてくれるかを理解することです。すなわち、カジュアルやフォーマルなど状況に応じて複数のタイプの革靴を持つことは良いことだと思います。もちろん、長く履けるグッドイヤーウェルテッド製法の革靴に投資するのはより賢い選択と言えるでしょう。」

「良いものを長く使うということは長い目で見るとコストパフォーマンスにも優れていることになります。そして、良い革靴は20年、30年と履ける一生ものになることもあります。自分が飽きることなく何度も何度も履くことを想像できる革靴を選ぶことが意味のあることだと思っています。」

「サイズに関しては、試着して心地よく履けるかどうかフィット感を確かめてみると良いですね。試着の段階でタイト過ぎてストレスを感じるものや逆にボールジョイント、甲、踵といったポイントが動きすぎてしまうのも良くありません。小さすぎず、大きすぎず無い適切なサイズ感が重要です。」

「しかし、時に革靴の質というのは1年や2年履いてみないと分からないことがあります。そういった懸念に関しては異なるラスト(木型)を試し、履き続けることで自分にぴったりのモデルを見つけるという方法も良いのではないでしょうか。

ビジネスシーンにおすすめの革靴を教えてください。

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「まず、キャップトゥのオックスフォード(内羽根式ストレートチップ)の黒が良いと思います。時にはパンチドキャップトゥなんかも良いかもしれないですね。黒のタッセルローファーやプレーントゥもクラシックな選択と言えるでしょう。しかし、ビジネスシーンも様々ですので、自分に起こりうるシーンに対して適切なものを選ぶことが重要だと感じます。選ぶ際に年齢や役職も考慮しても良いかもしれません。もし店頭で革靴を選ぶ際に不安がある場合は店員の方に普段のビジネスシーンや持っている革靴等を伝えて相談することをおすすめします。」

良いカーフレザーとは?

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「カーフに関して大切なのは程よいハリ感です。中にはストレッチ性がありすぎて、次第に柔らかくなりすぎてしまうものもあります。逆に厚すぎて、履き心地が非常に悪くなり、履きならすのに苦労するものもありますよね。屈曲することに耐えつつも、見た目がボロボロにならずに革の能力を保てるものでなければならないのです。履くのに十分な柔らかさと、形や見た目を保つのに十分な硬さを兼ね備えていなければならない。大切なのはこの2つの要素が作る微妙なラインで、初めて革靴を見て確認するのは難しい時もあるでしょう。もしかしたら革靴を履く機会を増やせば、革の働きが分かってくるかもしれません。」

良いスエードとは?

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「良いスウェードとは、まさにベルベットのような滑らかさを感じられるもの、そして触ったときに柔らかいものです。スウェードの色がとても鮮やかで活き活きとしているのを何度か見たことがあります。あまり良くないスウェードは本当に精彩がなく、冴えない色をしていることがありますね。」

フィッティングで気を付けるポイントは何でしょう?

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「フィッティングをするときに大抵の人は幅をチェックしますが、長さも重要だということを忘れがちです。どちらも確認することが重要ですね。まず、踵を覆うヒールカップ。靴の中できちんと自分の踵が合っているかどうかをチェックしましょう。ヒールカップが大きいと足がずれやすくなり、まめができて足を痛めてしまう可能性があります。」

「次に足の幅ですが、足の幅によって革靴の形が変形するほど圧迫されているようではだめです。履いていくうちに足の幅による圧迫感は解消されてくることもありますが、履き心地が悪いようではいけません。また、つま先の上側が先芯に当たっていないかもチェックしてください。トゥの形状があまりにも平面的な作りのものはとても履き心地が悪くなることがあるからです。」

「最後に甲が強く圧迫されること無く、靴紐が締められることを確認しましょう。革靴を試着するときにはいくつか段階を踏んで、立っているときや座っているときだけではなく、歩いているときに靴がどのような感じになるのかを必ず把握してください。」

革靴を長持ちさせるためのコツは何ですか?

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「ダメージケアをするよりも防ぐほうが望ましいですね。道路側を歩いているときや電車に乗っているときなど気を付けてください。できる限り革の表面にダメージを与えたり傷をつけたりしないようにしましょう。大きい傷ができてしまうと、修理は少し面倒なことになります。履いたあとはシューツリーを入れるようにしてください。基本のお手入れを2、3週間に1度することも大切です。それと、靴クリームは絶対に必要ですね。どんな保湿用のクリームやケアアイテムでも、革靴に使用する前には必ず革の表面をきれいにするようにしましょう。古くて傷んだワックスは剥がしてください。新しい新鮮なワックスを革の表面に塗ることで、革の見た目はぐっと良くなります。」

ジョセフ チーニーの良いところは?

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「ジョセフ チーニーの革靴は値段と品質性能が素晴らしいと思います。ラストの形も狭すぎないので、多くの人にフィットするでしょう。また、革の質も高いですね。すでに履かれたジョセフ チーニーの革靴が送られてくるのを良く見ますが、その多くは見た目が素晴らしいままです。デザインもモダンなデザインからクラシックなモデルまで幅広くラインナップされています。また、デザインだけで無く、予算の異なる幅広い人々に革靴を楽しんでもらうというコンセプトも楽しいと思います。(例えば、シティコレクションとクラシックコレクション、インペリアルコレクション)こういったことはどのブランドでもできることではないですよね。」

最後にジョセフ チーニーでお気に入りのモデルを教えて下さい。

20190605_stories9 ジョセフ チーニーの“フェンチャーチ”。羽根の部分はアデレード(竪琴型)と呼ばれるフォルム。曲線で主張しているがピンキングとパンチングを施したラインが側面を横断していないので、サイドビューはすっきりと美しい。
“フェンチャーチ”がすごく気に入っています。理由はアデレードのデザインだからです。そのおかげで、革靴がスマートに見え、とても素敵なシルエットになっていると思います。このモデルのシェイプは素晴らしいです。それにシティコレクションのラストに私の足はとても良く合っていると思います。あとは個人的な意見ですが、ブローグの穴が大きすぎないので、革靴がカジュアルに見えすぎないところも良いですね。」

20190605_stories9 英国靴の良さをこの価格帯で堪能できるジョセフ チーニーがエントリーユーザーに向けて制作したシティコレクションは、ラデーションの美しいモカのカラーリングが登場するなどブリティッシュメイドでも高い人気を誇る。
靴磨きのプロに聞くシリーズ、革靴の選び方編はいかがでしたでしょうか?今回の話の中でも触れていましたが永く使う秘訣にはケアも欠かせないもの。1回目のTHE WAY THINGS GOの石見氏解説による「道具の選び方と使い方」、2回目のY’s Shoeshineの杉村氏解説による「工程別磨きのポイント」、そして3回目となるJohn氏解説による「靴磨きのプロに聞く、シューシャイン 10の極意と素材・色別まとめ」も是非合わせてお読み頂けますと幸いです。


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