200年以上の歴史に裏打ちされたアイラ島発シングル・モルト・ウイスキーの魅力を探る | BRITISH MADE

200年以上の歴史に裏打ちされたアイラ島発シングル・モルト・ウイスキーの魅力を探る

2016.02.14

世界で親しまれているアルコールのひとつであるウイスキー。特にスコットランドで大麦麦芽のみを原料として作られる「シングル・モルト・ウイスキー」は、風土の力を感じる豊かな味が特徴。名産地アイラ島のウイスキーをピックアップし、その奥深い魅力をご紹介しよう。

201602_GO01 スコットランドの西南に位置するアイラ島。「ウイスキーの聖地」とも呼ばれる。

蒸留所ごとに個性を持つスコットランド名産の「シングル・モルト・ウイスキー」

201602_GO02海に面した広大な敷地を持つラフロイグ蒸留所
イギリスで根強い人気を誇るウイスキー。なかでも代表格といえるのがスコットランドの蒸留所で製造されるシングル・モルト・ウイスキーだ。イギリスの主要な輸出品のひとつでもあり、スペイサイド、ハイランド、ローランド、キャンベルタウン、アイラ島、アイランズの6つの生産地に100を超える蒸留所が存在する。各産地はもちろん、蒸留所によっても香りや味わいが異なることがシングル・モルト・ウイスキーの特徴だが、共通しているのはピート香と呼ばれる独特の香り。スモーキーでスパイシーな香りは「消毒液のよう」ともいわれ好き嫌いも多いが、スコッチ好きにはたまらない魅力なのだ。

強いピート香と潮の香りがアイラ島産シングル・モルト・ウイスキーの魅力

201602_GO03チャールズ皇太子御用達のラフロイグの10年物
ピートとは泥炭、つまり泥状になった石炭のこと。スコットランドでは非常に一般的な燃料で、多くの蒸留所で麦芽を乾燥させるために用いられてきた。特に「ウイスキーの聖地」と称されるアイラ島で作られるシングル・モルト・ウイスキーはピートがふんだんに手に入るため香りが強く、蒸留所ごとの個性もほかの生産地より際立っている。それがウイスキー通の心をつかんでいる大きな理由といえるだろう。

アイラ島には名蒸留所が集まっており、1779年に設立された島内最古のボウモアや、2015年にともに創業200年を迎えたアードベッグ、ラフロイグが有名。どこも蒸留所を一般開放し、ツアーを行っているのでアイラ島を訪ねたら参加してみるのも一興。すべての蒸留所が海辺に位置していて、アイラ島産ウイスキーのもうひとつの特色である潮の香りが感じられるのも一目瞭然。伝統的な製造過程を見学した後はテイスティングも可能だ。

アードベッグやラフロイグはフレーバーが強烈でクセがあるため飲む人を選ぶが、一度ハマると抜け出せなくなるはず。ラフロイグの10年物はチャールズ皇太子御用達のウイスキーとしても知られている。

まずは常温のストレートでウイスキー本来の芳醇な香りを楽しみたい

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日本でウイスキーといえば水割りやハイボールが一般的。シングル・モルト・ウイスキーの楽しみ方に決まりはないが、ゴクゴク飲むのではなく、なめるようにちびちび味わうのが本来のたしなみ方なので、まずはストレートでいただくのがおすすめ。チェイサーと交互にゆっくり飲むとその銘柄の香りや味を堪能できるだろう。

ストレートではキツすぎるという場合は、ウイスキーと同量の常温水を注ぐトワイスアップを試したい。氷などで冷やしすぎるとシングル・モルト・ウイスキーの香りが弱まることがあるのも覚えておこう。


Text by M.Grooby / グルービー美子

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