Food For Thought ロンドンで過ごす、パブと自宅のクリスマスディナー

2020.01.14

イギリスに移住して20年目。クリスマスをロンドンで過ごすことにしたのは、2019年が初めて。例年、リバプールやノースウェールズの実家で過ごすのが定例だが、特に理由もなく、ロンドンに残ってみようかと、なんとなく決めた。
色々な人に逢いに電車や車で移動する慌ただしいクリスマス・シーズンではなく、今年は訪問者をもてなし、ゆっくりとクリスマスを迎えてみようと、家族でのクリスマスディナーは家からてくてく歩いていける、近場のパブのクリスマスディナーを予約して気軽に過ごしてみることに。
クリスマス・シーズンは、日本の年越し〜正月三が日みたいなものだ。実家に帰省し、ゆっくりと親族や友人とひたすら飲み食いをしながらキャッチアップをする。家を訪問するごとに飲み物や食べ物がでてきて、とにかく酔っ払う、楽しい時期だ。一年を振り返る機会で、12月に突入すると仲の良い友人と定例になったクリスマスディナー会が毎日毎週の頻度で催される 。皆そわそわしており、12月は毎日が週末前の木曜日(ハナモク?)な感じがするぐらい外出頻度が増えていくことに。そういった意味で、師走なのかと。
クリスマスディナー パブの中に入るとすでにクリスマスデコレーションがほどこされた席がずらっと並ぶ。
クリスマスディナー テーブルの上には、クリスマス用の装飾が!
クリスマスクラッカー 12月の風物、クリスマスクラッカー。隣の人とこの筒状のものを両端からそれぞれ力一杯引くことで、つなぎ目が切れて大きな音がなる。中には、ちょっとしたおもちゃやスイーツが入っていて、ジョークやクイズがかかれた紙切れと紙製の王冠が入っている、クリスマスには欠かせないアイテム。
こんなジョークとクイズが!
Q: Who is Santa’s favourite Singer? サンタのお気に入りのシンガーは?
A: Elf-is Presley! エルフイズプレスリー(エルフとエルヴィスをかけて)

Q: What W.W.II First Lady wrote a Christmas story about a girl names Marta? マルタという少女にちなんだクリスマス話を書いた第二次世界大戦時代の大統領夫人は誰?
A: Eleanor Roosevelt エレノアルーズヴェルト

ちょっとしたクイズやジョークで軽く盛り上がり、王冠をかぶって、オーダーしたクリスマスディナーを待つ。
ではトリとなるクリスマスディナーの紹介を!
子牛とマッシュルームのラビオリ 子牛とマッシュルームのラビオリ。
スコティッシュサーモンとホースラディッシュ スコティッシュサーモンとホースラディッシュ。
ビーフクリスマスディナー。ビーフクリスマスディナー。
ターキークリスマスディナー。ターキークリスマスディナー。
この時期は七面鳥をメインで食べることが多いので僕はあえてビーフを。クリスマスディナーは、基本的にはポッシュなサンデーロースト(日曜日に食べる慣習的な食事)。サンデーローストは、イギリス文化の伝統的クリスマスディナーをやや質素にしたものと比較されることがある。具材は、ローストビーフ、パースニップ、人参、ローストポテト、赤キャベツ、スタッフィング。見えにくいが、スプラウトとピッグス・イン・ア・ブランケット (ブランケットに包まれた豚=ベーコンが巻かれた小さなソーセージ)が下に隠れている。グレービーソースを全体的にかけて食べる。このピッグス・イン・ア・ブランケットとスプラウト、赤キャベツがサンデーローストとクリスマスディナーと異なる点であり、これらがスーパーマーケットに並び出すとクリスマスの到来を感じる。
スタッフィングスタッフィング(詰め物)とピッグズインアブランケット。
シメはやはり、クリスマスプディング!
クリスマスプディングクリスマスプディング
チョコレートとアイスクリームチョコレートとアイスクリーム
クリスマスプディングは、小麦粉、牛脂、卵、砂糖、ラム酒、ブランデー、ドライフルーツ、ナッツなどを、「願い事をしながら」混ぜて焼き上げ、クリスマスまで寝かせるデザートである。シェリー酒やブランデー酒などにどっぷり漬け込んでいるので、火をつけると青い炎で発火しアルコールをとばして食べる 。濃厚で圧縮されて中身がギシっと詰まっているのが特徴で、クリスマスの風物である。

次の日は、家に遊びにくる友人家族からチキンを食べたというリクエストから、作ろうと思って頑張ってみたのだが‥。
大型チキン大型チキン
6人用の大型チキン。3.643kgはかなり大型サイズ。大体1.0 kg毎にオーブンで調理する時間は約30分。なのでこのサイズだと約2時間、オーブンに入れるのが目安。
野菜のベース
チキンをのせる野菜のベースを準備。玉葱、セロリ、人参、ガーリックやタイムなどをザクッと切りオーブントレイにのせる。この野菜が2時間ぐらいスロークックされたあとに、美味しいグレービーソースになるし、チキンがパリパリに干からびないようにする。
サイドになる野菜を準備。人参、パースニップ、そしてスプラウト(芽キャベツ)の下準備。
ローストチキン ローストチキン
オーブンに入れる際に、下のトレイにアイスキューブ(氷)をふんだんに入れると良い。オーブン内で氷が溶けながら蒸発し、水蒸気となり乾燥しやすい鶏肉をジューシーで柔らかくキープしてくれる 。スコットランドアバディーン在住の友人の母親が昔教えてくれた秘訣だ。

野菜やポテトをローストしたりと他のサイドディッシュを入れたりとタイミングを考えて調理しなければいけない。それぞれの野菜でオーブンに入れる時間が異なるし、当然自宅用のキッチンでは、オーブンのスペースも限界があるのでタイミングを計算するのが重要。チキンを仕込んで入れて気が実に緩みお酒を飲みながら調理を続けてきた結果、これ以降の写真を撮るのを全く忘れるという失態を!(正月早々申し訳ない‥)

友人家族も満足気に食べてくれたし、サイドディッシュを含めてそれなりの出来に自分でも満足。家で作るクリスマスディナーも悪くないなと。

イギリスに来たら是非サンデーローストを食べてください。イギリス伝統の食事だし、美味しくてやみつきになるかも!余談ですが、日曜日はロンドンにいないのでサンデーローストが食べれないかも?という場合でもボロー・マーケットにある毎日違うローストをテーマにしているレストラン『ROAST』はオススメです!次回、自宅でロースト料理を作る際はしっかりと酔わずに記録しますね!それでは2020年もよろしくお願いします!

Text&Photo by Tatsuo Hino


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日野 達雄

日野達雄

英国在住歴19年のメディア/ファッションコンサルタント。
英スタイル雑誌の出身で英/日の雑誌にも寄稿をするライターでありながら、音楽、ファッション、フード、写真と様々なジャンルでのコンサルティング業務に携わる。

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