![20171102_calender_012](https://www.british-made.jp/wp-content/uploads/2017/10/20171102_calender_012.jpg)
カレンダー、時計、スマホ、手帳、などなど。
日本でカレンダーというと壁かけの紙ものや、机に置く月めくりなど、その年だけ使えるタイプがほとんどです。イギリスのアンティークマーケットを歩いていると、よく見かけるのが万年カレンダーです。ある特定の1年のカレンダーもたまに見かけますが、大体が万年タイプ。アンティークやヴィンテージで見つけるものは、なるほどずっと使えるものが残っていくものなのだと気づきました。
この万年カレンダー、いろいろなタイプがあって、実に興味深いアイテムです。マーケットで目に入るとついつい近寄って触ってみます。造りが気になるんです。どうやって万年にしているのか。これがポイントです。買い付け時には、必ず幾つかのカレンダーを手に入れます。
今回は、当店コレクションより3つの万年カレンダーをご紹介します。
馬具カレンダー
![20171102_calender_001](https://www.british-made.jp/wp-content/uploads/2017/10/20171102_calender_001.jpg)
これは、月と日にちのそれぞれのパーツを組合せるマンスリータイプです。月は1枚のプラスチックシートに両面の上下、4ヶ所に印刷され、計3枚。日にちは1日(ついたち)の曜日が日曜から土曜までの7パターン。それを両面に印刷し、計4枚(1枚だけ片面のみ)。この7枚のプラスチックを組合せて万年カレンダーとなります。とてもミニマルです。
![20171102_calender_005](https://www.british-made.jp/wp-content/uploads/2017/10/20171102_calender_005.jpg)
![20171102_calender_011](https://www.british-made.jp/wp-content/uploads/2017/10/20171102_calender_011.jpg)
Punchカレンダー
![20171102_calender_009](https://www.british-made.jp/wp-content/uploads/2017/10/20171102_calender_009.jpg)
![20171102_calender_008](https://www.british-made.jp/wp-content/uploads/2017/10/20171102_calender_008.jpg)
![20171102_calender_010](https://www.british-made.jp/wp-content/uploads/2017/10/20171102_calender_010.jpg)
「ん? するとこのカレンダーは、実際に使い始める1932年の前年に出来たのでは・・・?」
このカレンダーの製造年は1931年。きっと間違いありません。そしてこんな風にヴィンテージアイテムで製造年が特定できることは、とても価値があり、ワクワクする瞬間です。
![20171102_calender_002](https://www.british-made.jp/wp-content/uploads/2017/10/20171102_calender_002.jpg)
Strattonカレンダー
![20171102_calender_007](https://www.british-made.jp/wp-content/uploads/2017/10/20171102_calender_007.jpg)
背面にブランド名「Stratton」と「MADE IN ENGLAND」のエンボス加工の文字が見えます。「Stratton」というブランドは、1940〜50年代のレディースのコンパクトやメンズのタイクラスプなどでよく見つけることができ、アクセサリー小物に強いブランドです。それ故このカレンダーを見つけた時は少し意外な気がしまして、とても希少性があると感じました。おそらく同年代1940〜50年代のものと思われます。
![20171102_calender_004](https://www.british-made.jp/wp-content/uploads/2017/10/20171102_calender_004.jpg)
![20171102_calender_006](https://www.british-made.jp/wp-content/uploads/2017/10/20171102_calender_006.jpg)
ヴィンテージは日々触れるモノから取り入れる
ところでアンティーク・ヴィンテージアイテムに興味がありながらも、手に入れることに二の足を踏んでいる方もいらっしゃるかもしれません。古いモノだから壊れてしまわないか不安、人の使ったものだからやや抵抗がある等々。現代ものでも丁寧に扱うことで長く使うことができるので、昔のものも同様に扱っていただければ問題ありません。またヴィンテージ品には、使ってきた方たちの温もりが加わっていると思うので、そのバトンを受け取るという気持ちがあれば良いのかなと考えています。そして日々触れることができれば、モノとの距離はよりグッと近づいてきます。そういう意味では「時間」にまつわるヴィンテージから入ると、生活の中で触れる機会が多くなりますね。アンティークウォッチをしてみたり、ヴィンテージのクロックをリビングに置いたり、今回ご紹介したカレンダーを机に据えてみたり。現代には見ないデザインのものを取り入れることで、コーディネート全体、部屋の雰囲気、机周りになんとも言えない奥行き感が出てきます。ぜひトライしてみてください。
ふと気がつくと今年はあと2ヶ月。既に手帳を買われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな「時」を知るアイテムとしてのカレンダー。2018年、ヴィンテージの万年カレンダーが佇むあなたの部屋を想像するのは、少し楽しいかもしれません。
ギャラリーイベント「イギリス便II」Text&Photo by Toshihiko Tomizawa
当店と、ヴィンテージ陶器「smooth –British Retro and Craft-」さんの2店でマーケットを行います。ビスケットと紅茶をご用意してお待ちしておりますので、どうぞお友だち・ご家族といらしてください。
「イギリス便II ~ヴィンテージ雑貨と出会う旅~」
http://aharmonics.exblog.jp/237930565/
2017年11月17日(金)~19日(日)
11:00~20:00(最終日は10:00~17:00)
代々木上原 ギャラリー Do Progetto
〒151-0064 東京都渋谷区上原1-36-14(代々木上原駅 東口より徒歩1分)
![plofile](https://www.british-made.jp/wp-content/themes/british-made/images/prof_title.gif)
![富澤利彦](https://www.british-made.jp/wp-content/uploads/2017/01/82062aefd0e1f9aae692150dc769bed7-200x200.jpg)
富澤利彦
靴・服好きが高じ30代に初めて渡英。以来、会社員時代はずっとブリティッシュスタイル。ファッションから広告・雑貨にも興味は広がり、2016年から妻が始めた「Antiques Harmonics」に本格的に参加。新旧の英国モノを毎日楽しむ日々を過ごしています。
Antiques Harmonics
(アンティークス・ハーモニクス)
いつものファッションを“背伸びしないで新鮮に変える”Men’s/Ladies’アクセサリーをはじめ、企業ノベルテイ、ステーショナリー、レアな鉄道・Royal Mailグッズまで幅広くセレクト。「イギリスらしい/デザイン性がある/くすっと笑える」そんなココロを豊かに満たしてくれるアイテムたちを探し当てては、マーケットや蚤の市、イベントで販売しています。皆さまとお会いできることを楽しみにしております。
http://aharmonics.exblog.jp/