2019.04.19

イギリス建築を愉しむ。 コーンウォールの家に住んでみる。

Holiday House

皆さんはイギリスへご旅行される際、どんな宿泊先を選ばれていますか?ホテル、B&B(ベッド&ブレックファスト)に加えて、近年は「Air B and B」や「Unique Holiday Cottages」という、家を借りることの出来るシステムも増えていますね。日本で言う貸別荘とお考えいただければわかりやすいかも知れません。
私も今から7年前の2012年、イングランドの南西端に位置するコーンウォールに訪れる際、このシステムを利用し、可愛らしい一軒家を借りて家族で過ごしました。今回はそのお話をご紹介したいと思います。
コーンウォールは、イングランドの南西端に位置し、三方を海に囲まれたエリアです。ランズエンド、セント・アイヴス、セント・マイケルズ・マウントといった場所が、時々旅行ガイドブックに紹介されていますが、まだまだ日本ではあまり知られていない地域です。
私たちが向かったのは、コーンウォール北部のNewquay(ニューキー)という町でした。ここはBritish Californiaとも呼ばれ、サーファー達でにぎわう町です。イギリスでサーフィン?と思われるかもしれませんが、世界各国からサーファーが集まり、大会も開かれる場所なのです。
私たちの宿泊先は、ニューキー駅から更にローカルバスで15分のWatergate Bayという場所でした。なんと1日に3本しかバスが走っていないのどかな場所です。
バス停からさらに徒歩10分。もちろん日本人は全く見かけませんでした(笑)
こちらがコーンウォールの旅で過ごした一軒家「Watersend House(ウォーターズエンド・ハウス)」です。外観も可愛らしく、1800年代に建てられた家と言うことで、以前よりチェックをしていました。
コンサバトリー、そして散歩のしがいのある広いお庭!ここでの生活が楽しみです!
コンサバトリー付きの家に住めるなんて夢のようですね!早速ティータイムが待ち遠しくなります。
コンサバトリーの奥の壁は、地元で採れるコーニッシュ・ストーンです。19世紀に建てられたこの建物、外観からは構造が見えませんが、このようにコーニッシュ・ストーンで建てられています。茶色とグレーが程よくミックスされた魅力的な色味です。イギリスの古い建物は、基本的にその土地ごとに採れる材料で建てられているので、地域色が強く表れていて興味深いです。
コンサバトリーから部屋に入ると、そこは赤色の塗装で仕上げられたファミリールーム。暖炉と台形出窓があり、ヴィクトリアン様式を感じられる部屋です。出窓からは庭が見えます。
その隣の部屋は広いリビングルーム。家族で気軽に寛げる、イギリスのごく一般的な家庭のインテリアですね。
キッチンに併設したダイニングルーム。居心地の良い家庭的なぬくもりが、パイン素材の家具やドアから伝わってきます。
イギリス人も憧れるというAGA(アーガ)のクッキング・ストーブも備えられていました。暖房も兼ねており、キッチンを優しい輻射熱で暖めてくれています。
木製キャビネットと床のタイルが魅力のカントリースタイルのキッチン。奥はユーティリティースペースになっていました。
ヴィクトリア時代に建てられたこの家は、インテリアももちろんヴィクトリアン・スタイルです。1階廊下、そして2階への階段には温かみのあるくすんだグリーンのカーペットが敷き詰められています。腰高のチェアレールを境に、上はクリーム色、下は明るめのスモーキーグリーンで塗装されています。ヴィクトリアン・スタイルらしい色合いです。
良く見ると腰下部分はヴィクトリア時代に多用された凹凸柄の壁紙「アナグリプタ」が使用されています。
階段を上った突き当たりには小さな出窓があり、望遠鏡も完備! 海や夜空の星を眺められる配慮です。
ベッドルームは全部で4部屋。この他にもバスルームが2部屋とパウダールームが1部屋あり、合計すると5LDK+2バスルーム+1パウダールーム+コンサバトリーという広い家でした。このように一軒家を借りて住んでみることで、ホテルとは違った発見や感動を味わうことができます。次回はニューキーの町をご紹介いたします。
Watersend House
住所: Watergate Bay, Newquay, Cornwall TR8 4AB
URL:www.rockpoolholidays.com/watersend
Photo & Text by Koichi Obi


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小尾 光一

小尾 光一

工学院大学工学部建築学科卒業後、輸入住宅会社、リフォーム会社勤務を経て、「地面から生えたような」と形容されるイギリスの家に魅了されて渡英を繰り返し、デザイン・知識の習得とともにイギリス建材の開拓を重ね、2000年にコッツワールドを設立。イギリスであれば何処のエリアの建物も、そしてインテリアも実現するイギリス住宅専門の建築家として活動中。日英協会、イギリスを知る会所属。
著書「英国住宅に魅せられて」

ホームページ:
www.cotsworld.com
ブログ:
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