スタイリスト四方さんの新提案「この冬は、ニット代わりにフリースを」 | BRITISH MADE

スタイリスト四方さんの新提案「この冬は、ニット代わりにフリースを」

2022.11.04

スタイリスト四方さんの新提案「この冬は、ニット代わりにフリースを」
スタイリスト四方章敬さんがディレクションを手がけるブリティッシュメイド オリジナルコレクションから、新モデルとなるウールフリース「アバディーン」が登場! これまでのアイテムに比べるとスポーティ感の高い顔つきですが、実はこちら、四方さんが以前から製作を強く希望していたものでした。

「テーマは“ニット代わりに着られる大人のフリース”。 難しいことを考えず、お手持ちの定番服と合わせて気軽に楽しめる。 それでいて、着こなしに新鮮さを呼び込めるアイテムを目指しました。素材やディテールの吟味にかなり苦労しましたが、イメージどおりのモノに仕上がったと思います」と四方さん。 そのこだわりポイントと、実際の活用例を解説してもらいましょう。

ブリティッシュテイストを盛り込んだ大人のフリース


本来アウトドアやアメカジのイメージが強いフリースですが、こちらの「アバディーン」はブリティッシュメイド オリジナルらしく、英国のテイストを盛り込んでいるのが特徴。 リブ袖やラウンドした裾のカッティングなどはイギリス軍のサーマルシャツ、お腹のジップポケットは同じくイギリス軍のスモックにも通じるディテールとなっています。 サイズ感も“程よいゆとり”を意識し、一枚で着てもコートをレイヤードしてもサマになるようデザインしました。

サステナビリティにも配慮したリサイクルウール製

ブリティッシュメイド ウールフリース アバディーン サステナビリティ リサイクルウール

「アバディーン」の特色は、フリースに一般的な化学繊維だけでなくウール素材も使用していること。 これが四方さんの言う“ニット感覚”を実現する大きなポイントとなっています。

「ウールフリースの魅力は、やはり天然素材ならではの本格感があるところですね。 化繊に比べるとややドライタッチなのですが、それが味わい深い。 英国の伝統的ニットを思わせる手触りです。 さらに、一般的なフリースより薄手に仕上がっているのもポイント。 モコモコと着膨れしないのでレイヤードもしやすく、ちょうどミドル〜ローゲージニットくらいのボリューム感で着られるよう計算しました」 (四方さん)

イタリアのカラマイ社が手がけたこちらの素材は、リサイクルウールを使用していることも特徴。 昨今ファッション業界で大きな課題になっているサステナビリティにも配慮しています。 もちろん保温性にも優れるほか、ウールならではの吸湿性がある点も「アバディーン」の強みといえるでしょう。

試行錯誤を重ねたパイピングの配色

ブリティッシュメイド ウールフリース アバディーン パイピング

「アバディーン」をデザインするうえで四方さんが最もこだわったことのひとつが、パイピングの配色でした。

「コーディネート全体の印象を左右するほど目を引くディテールなので、試行錯誤を何度も重ねました。 差し色を効かせてアクセントにするイメージだったのですが、あくまで大人っぽい印象をキープできるよう、レトロ・スポーティな配色にしています。 ベージュ×パープルのカラーリングは、男性だけでなく女性に着ていただいても映えそうですね。 ブラック×レッドのものは、赤のパイピングによって黒でも艶っぽくなりすぎず、トラッドな雰囲気で着られるのが魅力だと思います」 (四方さん)

立体感ある首周りに注目!

ブリティッシュメイド ウールフリース アバディーン 立体感あるネック

パイピングテープはあえて存在感ある太幅をチョイス。 さらに本来裏面になる側を表にして取り付けることで、光沢を抑えてレトロ感を高めました。 それに合わせ、ジッパーもやや目の粗いものを選んでいます。 ちなみに、ジッパーの持ち手にあしらわれた編み紐にも四方さんのこだわりが。

「マルチカラーの編み紐を合わせることで、さらなるアクセント効果を狙いました。 ちょっとしたディテールなのですが、この色合わせもかなり時間をかけて検討しましたね。 派手に見えず、さりげないデザイン性を発揮できるようカラーコーディネートしました。 先端にメタルパーツをあしらって上質感を高めているのもポイントです」 (四方さん)

見た目以上に大容量なポケット

ブリティッシュメイド ウールフリース アバディーン 大容量なポケット

お腹の部分に配したジップポケットは、デザインと機能の両面を計算して設計。 ジッパーが見えないよう比翼仕立てにしてスッキリ仕上げつつ、しっかり深さをとって容量も確保しました。 スマホや財布などはもちろん、タブレットまで収納できる大きさなので、手ぶらで外出したいシーンにもぴったりです。 裾のドローコードでシルエットを変化させてもバランスよく見えるよう、ポケット位置にも気を配りました。

機能性とデザイン性を兼備したカッティング

ブリティッシュメイド ウールフリース アバディーン 機能性とデザイン性を兼備

英国軍のサーマルシャツにも見られる、背中側を長めにとったラウンドカットを採用。 一枚で着た際に後ろ姿のアクセントとなるほか、自転車移動時など前屈みになる場面でも背中をしっかりカバーしてくれるので、防寒性の確保にも寄与しています。

ドローコードでニュアンスづけも自在

ブリティッシュメイド ウールフリース アバディーン ドローコードでニュアンスを

大人のフリースにふさわしく、短かすぎない着丈に設定している点にも注目。 股上の深いパンツと合わせたときにもバランスよく見えるようデザインされています。 裾にはパイピングと同色のドローコードを配しました。 裾周りのシルエットを好みに調節できることに加え、ドローコードをゆるめることで脱ぎ着がしやすくなる利点も。

“大人感”をアップさせるリブ袖仕様

ブリティッシュメイド ウールフリース アバディーン リブ袖仕様

袖口は、フリースとしては少々珍しいリブ仕様。 袖先が引き締まってスッキリとした印象になるほか、写真のように袖をたくし上げてニュアンスをつけることもできます。 リブ部分は一般的なものよりもハイゲージな素材を採用して上品さを意識しつつ、しっかりと目を詰めて編むことでたくし上げた際にずり落ちにくくなっています。

インナー使いも快適なボリューム感

ブリティッシュメイド ウールフリース アバディーン インナー使いも快適なボリューム感

前述のようにフリースとしては薄手の素材を仕様しつつ、シルエットのゆとりも程よいバランスに設定しているため、レイヤードしても快適。 コットンのコートなど薄手のアウターと重ね着することで、真冬にも快適なあたたかさを確保できます。

「一般的なフリースはアウターとして着る前提で作られているものが多いので、レイヤードすると結構窮屈になってしまったりするのですが、『アバディーン』はアウターとしてもインナーとしても使えるバランスになるよう計算しています。 なので、秋から真冬まで長い期間にわたって着ていただけるはずですよ」 (四方さん)

こだわったのは、大人のベーシック服との相性

ブリティッシュメイド ウールフリース アバディーン 大人のベーシック服と好相性

冒頭で述べたとおり、この「アバディーン」は四方さんが前々から世に送り出したいと思っていたアイテム。 その理由は、みなさまのワードローブに揃っているベーシックウェアとの組み合わせによって、着こなしの幅をグッと広げることができるためであると四方さんは話します。

「この『アバディーン』をデザインするにあたっては、大人のベーシックアイテムとの相性を常に意識しました。 たとえば紺ジャケのインナーに着ても馴染みますし、コットンのコートと合わせてもいい。 グレースラックスとも相性抜群です。 まさにニットと同じ感覚でコーディネートに組み込める。 それでいて、ニットとはひと味違うヒネリの効いたスタイリングが簡単に完成します。 そんな使い勝手のよさこそ『アバディーン』の魅力ですね。 フリースをあまり着たことがないという方にこそ取り入れていただきたいアイテムです」 (四方さん)

四方さんが実践!「アバディーン」はこう着こなす
クリース入りスラックスにさらりと合わせて


「これまでのブリティッシュメイド オリジナルコレクションと同様、『アバディーン』もシンプルにサラリと着るだけでサマになるよう計算しています。 もちろんジーンズと合わせていただいてもいいのですが、クリース入りのスラックスにもマッチするところがアメカジ系フリースと違うところですね。 ケーブルニットやシェトランドニットなどを着る代わりに『アバディーン』を合わせる。 そんなイメージです」 (四方さん)

コートとレイヤードしたミックススタイル


「タイロッケンコート『ヨークシャー』との相性もご覧のとおり抜群です。 スポーティだけれどクラシックな、大人のフリースコーデという感じですね。 グレーフランネルのスラックスを合わせて、ドレスミックスなコーディネートを組んでみました。 一般的なフリースはドレスアイテムと合わせるのが結構難しいものですが、『アバディーン』なら無造作に合わせても自然にまとまりますよ」 (四方さん)

モノトーンスタイルもトラッドな顔つきに


「最近、ブラック×オフホワイトという色合わせが気になっています。 それをフリースとスラックスで表現してみました。 モノトーンのコーディネートですが、赤のパイピングが引き立ってアクセントを効かせています。 至極シンプルな合わせですが、洒落た雰囲気を演出できますよ。 袖をたくしあげてニュアンスをつけているのもさりげないポイントです」 (四方さん)

タートルニット感覚でジャケットのインナーに


「薄手の素材で仕立てた『アバディーン』は、ジャケットのインナーに着てもいいんです。 ちょうどタートルネックのニットを着るような感覚で合わせてほしいですね。 こちらはダークトーンを基調にしてコーディネートしていますが、フリースのスポーティ感が効いてモダントラッドな趣にまとまります」 (四方さん)
ブリティッシュメイド スタイリスト 四方章敬 新作ウールフリース アバディーン コーディネート ジョセフ チーニー ケンゴン Ⅱ R

今回の「アバディーン」は、これまでのブリティッシュメイド オリジナルコレクションの中で最も完成までに時間を費やしたアイテムとなりました。 その理由は、“大人にとっての着こなしやすさ”にとことんこだわりぬいたためです。

「繰り返しになりますが、とにかく予想以上に使い勝手がよく、さまざまなベーシックアイテムにマッチするはずです。 大人がサラリと着て簡単に新鮮さを表現できるという点に全力を傾けました。 とりわけ、クラシックなテーラードウェアとの相性は『アバディーン』ならではの特色だと思います。 アメカジ系とはひと味違う大人のフリース、その魅力を是非体感いただきたいですね」 (四方さん)

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Styling by Akihiro Shikata / 四方章敬
Text by Hiromitsu Kosone / 小曽根広光

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