ビールの効能と健康 | BRITISH MADE

Story of Barleycorn ビールの効能と健康

2022.11.03

お店で働いているとよくお客様から「ビールを飲みたいけど太るから」「健康に良くないから」というお話を聞くことがあります。

しかしそんな事実は存在しない。迷信だとここに宣言します!

筆者はエールビールを365日欠かさず10年ほど飲み続けていますが、身体は健康そのもので、特に運動もしていませんが体型も維持できています。

健康維持のためにしていることといえば「ビールを飲むこと」くらい。

今回はビールと健康について考えてみます。


ビールの栄養価

イギリスでは昼食の代わりにビールを飲むいわゆるリキッド・ランチ(”Liquid Lunch”)という言葉があります。筆者も忙しくてランチが食べられない時などはこのリキッド・ランチを発動させています。

もちろんビールで1日の食事の栄養を補うことはできません。しかし、栄養価が高いのは事実です。他のアルコール飲料よりも栄養価が高いです。

ワインは抗酸化作用が豊富なのはよく知られていますが、ビールにはワインよりもプロテインとビタミンBを多く含んでおり、鉄分やカルシウム、リン酸塩、食物繊維も豊富に含まれています。

つまり、飲めば飲むほど若く美しくなっていくわけです。

また、ビールの麦芽大麦とホップに多く含まれるケイ素は骨を丈夫にし、善玉コレステロール(HDL-C)を上昇させる作用、血小板の凝集を抑制する作用があるため心臓疾患の罹患率が低くなることもわかっています。

さらに、ホップに含まれるキサントフモールという成分の抗酸化作用はパワフルで、がんのリスクを下げると言われています。特に男性の前立腺がん、女性の乳がんに効果があるそうです。
ビールの効能と健康

ビールでビール腹にはならない

ビールとビール腹にはそもそも因果関係がありません。

それどころか最近の研究では体重増加を止めるニコチンアミドリポシドという物質がビールの中で発見されています。「奇跡の化学物質」とも呼ばれていて、肥満を防ぐ鍵だと言われています。

多くの研究でビールを飲む人はビールを飲まない人よりも平均的に体重は少なめだと言われています。ビールは代謝を高め、脂肪吸収を防ぐ役割をしています。

ビールには糖質が含まれていることからビール=太ると思われているようです。しかし実際には1パイント(568ml)に含まれる糖質は約15g。ご飯なら1/3膳、小さめのロールパン1個と同じ量です。健康な人なら、1日の食事やおつまみで十分調整が可能です。

しかし飲み過ぎはもちろん禁物!おつまみの食べ過ぎにも気をつけてください。

また、ビールには歯をキレイにする効果もあります。

口内の粘着物質であるバイオフィルムを取り除き、付着を防いでくれます。

そして、ビールは歯周病や虫歯の元となるバクテリアもブロックしてくれます。


クリエイティブになりたければビールを

ビールの効能と健康
ビールには創造力をUPさせる効果があります。

ビールのアルコールが大脳新皮質に到達すると集中力が途切れ、記憶力も低下して、ビールを2杯程飲めば周りの出来事に囚われなくなります。

結果的に細かいことや余計なことを考えなくなり記憶の一般化が起こるためアイデア同士を繋げやすくなります。

クリエイティビティという単語を科学的に分析すると、「脳の中に存在しているアイデア同士を繋いで、新しい物を作り出す能力」のことです。

つまり、ビールを飲むことで細かいことを忘れリラックスすることでクリエイティブに新しいアイデアを創造することにつながるのです。

シカゴ大学の研究では、被験者の半分にビール2パイント(約1リットル)を飲んでもらい、残りの半分は飲まずに連想ゲームを使った実験を行いました。面白いことにビールを飲んだグループの方が40%も正解率が高かったそうです。

また、別の実験は、飲酒したグループとそうでないグループの2つに分けられた18人の広告クリエイティブディレクターたちに、トピックを渡して、3時間以内でできるだけたくさんのアイデアを考えてもらうというもの。実験の結果、飲酒したグループは酔っ払っていないグループより多くのアイデアを考えついただけではなく、ベスト5のアイデアのうち4つを生み出しました。

アイデアを思いつく瞬間を意味する「Eureka Moment」について研究していた神経科学者によると、耳の少し上にある脳内の上側頭回という部分が活発に動いている時にEureka Momentは発生し、また、Eureka Momentが起こる5秒前に、上側頭回の動きを活発にするアルファ波が大量に出ているとのこと。アルファ波の放出量はリラックスしていると増えることがわかっているので、当然ビールを飲む方がアイデアが思い浮かびやすいと言うことになります!

ビールの効能と健康

ちなみに同じアルコールでもウイスキーはどうかと言うと、ヘミングウェイがこんな言葉を残しています。

「もし一日中、頭を使う仕事をしていて、次の日も同じように働かないといけないという時に、ウィスキーほど新しいアイデアをわき出させる物が他にあるだろうか?」
さすがは歴史に名を残す文豪。彼はアルコールとクリエイティビティについての関連性を知っていたのかもしれません。

ただ日本人の僕の感覚ではウイスキーでは芯まで酔ってリラックスし過ぎてしまうので、仕事中はビールくらいがちょうど良いです。


どんな種類のビールがいいのか

ビールと一口に言っても様々な種類があります。
ではどんな種類のビールが健康やクリエイティビティに最適なのでしょうか。

ビールはエールとラガーに分けることができますが、製造の特性上エールの方が栄養価は高くなります。

またビールの副材料であるホップに健康について効能があることはわかっています。

ホップが多いエールはやはりペールエールやI.P.A.になると思います。

しかし、ビールが健康的とはいえアルコールの摂取のし過ぎはよくありません。

そこで最適なのがやはりイギリスのビールです!

イギリスの代表的なエールであるビターやペールエールはアルコール度数が3~4%台と低めのものが多いです。

これはビールを常飲するイギリス人をアルコール中毒にしないための施策だそうで、ビール健康法には最適なビールと言えます。

アルコールを摂取し過ぎず、ビールの栄養は摂取できる。まさにイギリスのビールは理想的です。

ぜひ健康的に楽しく飲むためにもぜひイギリスのビールをどうぞ!



Text&Photo by Yuta Yuasa


plofile
湯浅 雄大

湯浅 雄大

1988年東京都生まれ。京都にてバーテンダー修行を積んだ後、赤坂、代官山、中目黒のバーにてチーフバーテンダーを歴任。スコットランド文化とスコッチウイスキーに惹かれ、ギター片手にスコットランドの蒸溜所を巡りはじめる。2019年、約1ヶ月間のスコットランド旅からの帰国後『株式会社Valve』を創設し、代官山にてスコティッシュパブ『valve daikanyama』をオープン。2021年10月に『株式会社valve works』を設立し、ビールを中心にClassicをテーマにした一流のプロダクト造りに尽力している。
https://valvedaikanyama.com/

湯浅 雄大さんの
記事一覧はこちら

この記事を読んでいる⽅へのおすすめ

同じ記事の最新記事